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フルカラー3Dプリンター用のOBJファイルを無料でダウンロードできるサイト5選

現在では数十種類もの3Dファイル形式が公開されている。すべての種類を比較し、使いこなすのは難しいうえに面倒だ。

そこで、今回は3Dプリンターで造形するときによく使われる3Dファイル形式について解説し、すぐにでも試してみたいという方向けに現在無料で公開しているおすすめサイトをあわせて紹介する。

あくまでも使用は自己判断で行っていただきたいが、これから3Dプリンターを使う方向けに、ShareLab NEWS編集部厳選したサイトなので 是非ご活用いただきたい。

そもそも、OBJが3Dプリンター造形プロセスのどの部分で必要になるのか、どのように3Dデータを作るのかなどを知りたい方は以下の記事を参考にしてほしい。

>> 3Dプリンター造形プロセスを学ぶ

>> 3Dデータの作り方を学ぶ

>> 3Dプリンターに必要なソフトウェアとは【3DCAD編】

3Dプリンターで造形するためのファイル形式

一般的に、3Dプリンターに対応しているファイル形式は、「STL形式(.stl)」か「OBJ形式(.obj)」がある。多くの3DCADソフトは、STL、OBJ形式でのデータ出力に対応しているが。対応していない3DCADソフトの場合は、別途ソフトウェアを用意し、希望のファイル形式に変換する必要がある。

2つの形式の違いは、以下の通りだ。

ファイル形式特徴
STL形式(.stl)ファイル内には、ポリゴンで構成された形状のデータのみを保持。
OBJ形式(.obj)主にカラープリントに対応した3Dプリンターで使用するファイル形式。ファイル内にもう一つ、MTL形式のファイルも存在するため、形状だけでなく、色やテクスチャーなどのデータも保持することが可能。

STL形式については、以前紹介した記事があるのでこちらもあわせてご覧いただきたい。

>> 【2021年最新版】3Dプリンター用のSTLデータを無料ダウンロードできるサイト10選

STL形式とは

1987年に3Dプリンターの開発者の一人でもあるチャックハルによって設立された会社3Dシステムズによって発明された「STL」は、大きなアップデートもないままに、もっとも利用されている代表的なファイル形式として使用され続けている。

実はすでに「STL」には大きな欠陥がいくつも認められている。それにもかかわらず、使用され続けているのはその知名度と使いやすさだろう。現在続々と新しいファイル形式が誕生しており、精密度などにおいてはSTLは完全に劣るものの、いまだ使われているのはその二点に尽きる。

しかし、そのSTLもフルカラー化と同時に終わると言われている。STLはカラーデータを保存できないからだ。ALL3DPも「より現代的な形式がユーザーのあいだで注目を集めるにつれ、将来的には時代遅れになる可能性が高い」とまとめている。

OBJ形式とは

そこで今回はSTL形式にはない、カラープリントに対応したOBJ形式について紹介する。

始まりは、Wavefront Technologies社が、同社のアニメーションパッケージである Advanced Visualizer のために開発した3Dモデルフォーマットの1つである。ファイル形式が公開されると、他の3DCGソフトウェアベンダーも対応を行っていき、多く知れ渡るようになっていった。

STL形式ほどではないにせよ、すでに定番のファイル形式と言って差し支えない。強みとしては、STL形式では保存できない、色などの表面データをOBJ形式ならば保存できるということだ。

同じような属性を持った形式を持った拡張子は他にも存在するが、OBJはオープンソースであるために、CADメーカーが取り入れやすくほかの拡張子と差をつけている。また、その性能の高さから 航空宇宙産業や自動車産業ではすでに広く使用されている

一方、欠点としてはデータの複雑さだ。OBJファイルは壊れたとき、修復がかなり厄介となる。しかし、これは時間の問題で、より浸透率が高まれば、そうした場合のサポート体制も高まっていく。今から慣れておいて損はない注目のファイル形式と言える。

注意点をひとつ上げるとすれば、3Dプリンターで出力する場合、色やテクスチャーを再現できるものはカラープリントに対応した3Dプリンターのみとなり、専用のインクが必要であることだ。カラープリントができない通常の3Dプリンターでは、色やテクスチャーの印刷はできないため、プリントした後に自分で着色する必要がある。

【無料】OBJデータがダウンロードできるサイト5選

①Turbosquid

3Dデータの販売サイトとして有名なので知ってる人も多いだろう。

OBJファイルは無料のものは 1 万件ほどモデルデータを提供。無料データも多く提供しているが、有料のものも比較的安価な価格から提供しており、品質が高いのが特徴。多くの人が利用されている有名なサイトであり、クレジットカードで購入も可能なため利便性も高い。

②Free3D

3DCADソフトを扱っていて知らない人はいないほど老舗の有名なサイトで、利用された方もいるかと思う。サイトデザインが見やすく、きれいになってからさらに利用がしやすくなった。

主にゲームやコンセプトアートなどファンタジー系の素材が多い傾向があるが幅広いジャンルに対応。2021年10月現在では、OBJファイルのモデルデータが 1 万件以上提供されている。その中でもフリーモデルは多くあるため、まだ見たことない人は是非のぞいてみてほしい。

GRABCAD

このサイトは、機械や部品系の無料データがそろっており、豊富なファイル形式のダウンロードが可能なため使い勝手がいいのが特徴だ。ShareLab編集部でも以前紹介したが、OBJファイルも豊富に取り揃えているためあたらめてのお目見えとなる。

このサイトの特徴はエンジニアによって作られたデザインが多いため、ひとつひとつのクオリティは非常に高い。他サイトと比べると比較的有料のデータも多くあるため、品質を見極めながら使用をおすすめする。

Artist-3d

すべて無料でダウンロードが可能なサイト。使い勝手はややわかりにくいが、すべて無料な点と、種類、品質も高いものが多いので、時間があるときにいろいろと品物を見てデータ収集するのもおすすめだ。建築、人体、輸送物、自然、軍事物、その他小物、家具などカテゴリーに分かれているので自分の目的に合わせて選べる。

⑤Design Connected

家具、雑貨小物類などインテリアに特化したサイトで無料の素材も扱っている。家具ブランド、有名デザイナーの家具が数多く揃っており、安定した品質で建築系のデータとして使い勝手のよいサイトである。検索機能がとても分かりやすく、形状・材質など細かい絞り込みが可能な点も利便性が高い。


以上が、ShareLab NEWS編集部が選ぶOBJデータのダウンロードが可能なサイト である。他にも同様のサイトは数多く存在しているが、その中でも優れていると思うサイトを厳選している。初めて3Dプリンターを利用する人はもちろん、いままでOBJデータにあまり活用してこなかった人にもぜひ利用してみてほしい。

フルカラー3Dプリンター関連記事

こちらは、ShareLab NEWS編集部でご紹介したフルカラーの3Dプリンター事例を紹介。フルカラーとひとことで言っても「透明」「木材」など、その表現力はバラエティーに富んでいる。3Dプリンターの可能性をさらに広げてくれるOBJデータの活用税例をぜひご覧いただきたい。

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シェアラボ編集部

3Dプリンターの繊細で創造性豊かなところに惹かれます。そんな3Dプリンターの可能性や魅力を少しでも多くの人に伝えられるような執筆を心がけています。

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