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AI×3Dプリンター×クラウドファンディングによるオーダーメイドインソール通販

ジャパンヘルスケア(東京都渋谷区)は、2019年7月22日(月)よりAIによる写真解析と3Dプリンタを活用したオーダーメイドインソール「HOCO」開発でクラウドファンディング(https://readyfor.jp/projects/japanhealthcare-insole)に挑む。

アプリに足の写真を登録し3Dプリンタで中敷きを出力

本サービスではスマホで撮影した足の写真をアプリに登録することで、AIが写真解析を行い採寸・データ化する。その後、3Dプリンターでインソール(中敷き)を出力し、利用者に郵送する。提供価格は1万円台を目指す。

AI×3Dプリンタでカスタムインソールを通販

ジャパンヘルスケア社の代表取締役である岡部氏は、足専門病院で足トラブルの診療と原因となる足の歪みを治療用インソールで補正する「足底板療法」を行っている現役医師。 治療現場で用いられる治療用インソール作製が、足トラブルに悩む患者さんにとって価格や通院回数などの側面から、躊躇される状況の打開が必要だと考え、オーダーメイドインソールHOCOの開発をスタートしたという。

AI×3Dプリンタ×クラウドファンディング

出力するデータさえ作成できれば、小ロットでも製造コストを抑制できるのが3Dプリンタの強み。複雑な形状やカスタマイズに対応してもコストの変動幅は少なく、また一人ひとりの足の違いに対応したインソールの通販というサービスという点においても親和性は高い。一定の需要が集まってから投資を実行できるクラウド・ファンディングによる資金調達は、同時にプロモーション効果も見込めるため、スキームとしては見習うべき点が多いと言えるだろう。

課題はデータの作成と仕上がりの調整

とはいえ、本サービスはアプリを介して遠隔のみで行われるオーダーメイドサービスの為、もちろん限界もある。

1mm単位での精度が必要な“硬い”インソールを遠隔だけで作製することは、技術的に難しく、着用によって身体に痛みや不具合がないことはゼロではありませんが、開発の余地はあります。「自分の足で歩き続けられる社会の実現」に向けたHOCO開発を応援いただけますと幸いです。

ジャパンヘルスケア プレスリリースより
低価格と利便性を両立させた

代表自身が、医療用のインソールを用いた治療を行う足の専門医だからこそ可能性と限界をわきまえているのだろう。実際に試着も調整もできない中での取り組みには一定の制限があるだろうが、手に届く価格でインソールが手に入るという価値を追求する本取り組みの今後を見守りたい。

ものづくりスタートアップ・エコシステム構築事業

HOCOは 経済産業省の平成31年度予算「グローバル・スタートアップ・エコシステム強化事業費補助金(ものづくりスタートアップ・エコシステム構築事業)」の執行団体である一般社団法人 環境共創イニシアチブ(SII)より補助金の交付を受けることが決まっている。また製造面ではハードウェア系スタートアップ企業向け量産化窓口Garage Sumida」を運営する浜野製作所が支援を行うとのことだ。

関連情報

ものづくりスタートアップ・エコシステム構築事業
編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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