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HARP技術を採用した業界初の大型3Dプリンター「LAKE」を発表

米シカゴの3Dプリンターメーカー Azul 3D社は、研究開発、資金調達、アドバイザリーボードの設置を経て、ついに初の商用3Dプリンターを発売。業界初となる「LAKE3Dプリンター」は、ユーザーが大規模なフォトポリマー(光硬化性樹脂)部品を迅速に生産することが可能になる。(写真はLAKE 3Dプリンターを工場内に設置した様子 / 出典:Azul 3D)

LAKE3Dプリンターとは

LAKE3Dプリンターとは、Azul 3D社のHARP(高面積高速印刷)技術を初めて採用。この技術は、LEDライトエンジンを利用したデジタル光処理(DLP)システムで、一度に大量の材料を硬化させることが可能。このシステムは、10インチ×12インチ×24インチの造形サイズを誇り、他のDLPプリンターで使用されている「ピクセルシフト」プロセスを必要とせず、一度に1,600万個の別々のピクセルに光を照射することができる。

DLP(Digital Light Processing)方式とは
光造形方式の3Dプリンターの主な出力方法として、繊細な造形が得意なSLA方式スピード感のある造形が得意はDLP方式の2種類がある。今回使用予定のDLP方式とは、材料の液体状の樹脂(レジン)に下から紫外線(UV)を当てて固める造形方法だ。点状の紫外線を当てるSLA方式に対し、面状の紫外線を当てるのがDLP方式の特徴。ミルフィーユのように樹脂を固めて層にしていくイメージ。

Azul 3D社の共同設立者兼会長である Chad Mirkin(チャド・マーキン)氏は以下のようにコメントしている。

LAKEプリンターは、3Dプリントの常識を覆すものです。LAKEプリンターは、3Dプリンティングに革命をもたらすでしょう。私たちは業界の水準を引き上げましたが、これは始まりに過ぎません。

Azul 3D 共同設立者兼会長 Chad Mirkin氏
LAKEプリンター(出典:Azul 3D)

Azul 3D社の3Dプリンター実績

同社はこれまでに、医療従事者向けに5,000枚のフェイスシールドを60時間で3Dプリントしたり、Wilson Sporting Goods社向けにカスタマイズ可能なピックルボール用パドル(ラケット)を製造を実施。Azul 3D社は、顧客の製造環境に合わせたエンド・ツー・エンド(デザイン、素材、プリント、後処理が含まる)のソリューションを提供することができる。

Azul 3D社はノースウェスタン大学のスピンアウト企業で、技術はマーキン教授の研究室で開発。HARP(高面積高速印刷)が発表された当初、この機械は高さが13フィート(約1.5m)あり、従来のDLP方式の20倍の大きさの部品を100倍の速度で生産することができた。

それに対して、LAKEプリンターはやや控えめな印象を受ける。実際、同社は「SEA」と名付けた新たな3Dプリンターの開発を示唆している。LAKEは、Azul 3D社が数年後に発表する一連のプリンターの第一弾であり、この次世代3Dプリンター SEAは、4倍のプリントエリアを提供し、メーカーがより大きな部品や製品をプリントを可能にするとのこと。

この1年、製造業はサプライチェーンの混乱に悩まされてきました。同時に、誰もがより高度に設計されたソリューションを即座に求めています。LAKEプリンターは、この2つの問題に対する革新的なソリューションを提供し、積層造形を大規模に産業化するための第一歩となります。

Azul 3D CEO Cody Petersen(コーディ・ピーターセン)氏

LAKEは現在、予約を開始しており、2022年の納品を予定。SEAの予約注文は2022年第4四半期に開始される予定だ。

実際に3Dプリントされる様子(出典:Azul3D)

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シェアラボ編集部 | + posts

3Dプリンターの繊細で創造性豊かなところに惹かれます。そんな3Dプリンターの可能性や魅力を少しでも多くの人に伝えられるような執筆を心がけています。

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