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BMF、世界最高峰の精密水準を実現する業務用3Dプリンターを販売開始

独自の精密3Dプリンティング技術を特徴とするBMF社は、2021年12月27日より新たにアップグレードした超高精細の業務用3Dプリンター「microArch®S240」の正式販売を開始した。造形面積、造形速度、使用可能材料の面で既存シリーズからの進歩を遂げ、より幅広い分野での利用を目指す。

BMFの精密水準を実現した「PµSL技術」とは

BMF(Boston Micro Fabrication)は、米ボストン、中国の深圳、日本などで活躍する微細製造企業だ。3Dプリンターの製造・販売や、微細造形物の受注生産を行っている。

その特徴は独自の微細加工技術だ。

BMFでは PµSL(プロジェクション·マイクロ·ステレオリソグラフィー)という独自技術を採用している。PμSLとは、光硬化性樹脂を膜状に形成し、紫外線を照射して硬化させる、という一連の工程を繰り返し、立体物を造形する技術だ。

PµSL技術は、緻密かつ再現性の高い部品製造に寄与するが、それだけではない。他の方式による高精細3Dプリンターと比較して高速に造形でき、コストや納期の面でも実用的なパフォーマンスを発揮する。

BMF ではこれまで、医療機器をはじめ、バイオ・化学研究向けのマイクロ流路や MEMS、電子部品など、様々な業界でプロトタイプ開発や最終部品の小ロット生産を行ってきた。今では世界中で 300以上の研究機関と 550社以上の企業が BMF を利用している。

過去取り扱ったカリフォルニア大学の利用例を以下に示す。

カリフォルニア大学バークレー校の学生が3Dプリンターで新型コロナウイルス検査用のモデルを作製

既存シリーズより大幅にアップグレードした「microArch®S240」

BMF社の microArch®S240の外装。
小型の冷蔵庫の様な外装。
BMF社の microArch®S240(出典:BMF)

この度 BMF が販売開始した「microArch®S240」は、10µm の光解像度と、加工公差 ±25 µm を保証する 3Dプリンターだ。

造形面積、造形速度、使用可能材料の3項目で、既存の 140シリーズから大きな進歩を遂げている。

まず、最大造形サイズは 100 mm × 100 mm × 75 mm となり、microArch®140 の造形サイズ(94 mm × 52 mm × 45 mm)より大きなサイズの部品製造が可能となった。

解像度は維持しながらも、造形速度は microArch®140 の 2倍となり、更に効率的な運用ができる。

また、使用できる材料の粘度についても自由度が増し、 200 cps ~ 5000 cps までの粘度の材料が使用できるようになった。柔軟性の高い材料から、高強度材料まで様々な造形が可能だ。更には、セラミックやナノ粒子を含む機能性複合材料にも対応している。

BMFは、今回の「microArch®S240」によって、さらに幅広い顧客の獲得を目指す狙いだ。

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