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CEAD、進化した大型複合材用のロボットエクストルーダーを開発

オランダに拠点を置く大規模な3Dプリンターと複合材料に注力してきたCEADは、新しい大型複合材用積層造形装置「E50」ロボットエクストルーダーを発表した。2年以上前にリリースされた「E25(最大出力12kg/hr)」の後継機に当たるモデルである。(写真:E50/出典:CEAD)

今回新たに開発された背景や進化した技術システムについてご紹介する。

ユーザーの声に応え、多様な材料に適応する。ロボットエクストルーダー「E50」開発の経緯

E50ロボットエクストルーダー(出典:CEAD)
E50ロボットエクストルーダー(出典:CEAD)

エクストルーダーとは、3Dプリント用の樹脂材料を熱で溶かして送り込む機構で、フィラメントをプリンターヘッドに送り込む重要な装置である。溶かした樹脂材料が出てくるノズル部分の大きさなど、使用用途に応じて業務用ロボットの多くは独自システムを採用している。

「E25」はCEAD初のロボットエクストルーダーとして注目を集め、チューリッヒ工科大学、シュトゥットガルト大学、タンペレ大学などの多くの大学などの研究機関に導入された。

「E25」を使用したユーザーから寄せられた「より多くのパーツをプリントできるように多様な材料を出力したい」という声に応えるため、新しいモデル「E50」を開発。新たに開発されたE50ロボットエクストルーダーは同社が提供する大型ガントリーベースのハイブリット・ソリューション「BEAD」システムに搭載が可能となり、最新のハイブリッド・ソリューションとして機能する。おおよその部品形状を3Dプリントし、必要な公差に合わせて後加工することができるという、両方の長所を兼ね備えている「BEAD」はE50ロボットエクストルーダーを使用して多くの材料を出力でき、ユーザーの要望を応えることができる。

ハイブリット・ソリューション機能を搭載したE50の最新性能とは

従来の「E25」で使える機能はそのままに、材料搬送装置、取り付けブラケット、シーメンス社製PLCベースの制御装置が標準で付属しており、アナログ(0-10v)とデジタル(0-24v)の2つの信号で制御することが可能だ。ロボットアームやCNCガントリーに装着し、大規模な複合材用積層造形システムを提供することができる。

対応ノズル直径8~20mm、最大温度400℃と15kWのモーターを備えたこのプリントヘッドは、カーボン充填PESUやPEEKなどの高性能繊維強化素材を扱うことが可能で、独自の搬送システムと完全に一体化した400リットルのペレット用乾燥機もオプションで用意されている。また、造形サイズのカスタマイズが可能で、長さ6~50メートル、幅2.6~11メートル、高さ1.5~5メートルなど大型プリントすることができる。

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シェアラボ編集部

3Dプリンターの繊細で創造性豊かなところに惹かれます。そんな3Dプリンターの可能性や魅力を少しでも多くの人に伝えられるような執筆を心がけています。

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