株式会社アートローグ(大阪市北区)は、2025年日本国際博覧会協会などと共に、「Study:大阪関西国際芸術祭」の一環として、連続トークイベント「EXPO PLL Talks」を開催し、同イベントの様子を5月12日にYouTubeで公開した。いけばなの家元であり博覧会協会副会長の池坊専好氏が登壇。「アート&インパクト:イノベーターと共に考えるアフター万博の世界」Vol.17の中で、テーマ「すべてのいのちと共に輝く未来へ」に沿って、「いけばな」が内包する命の哲学や芸術の役割、伝統と革新のあり方について語りました。いけばなと3Dプリンターの融合を取り入れた新しい作品表現の試みもあり、伝統と革新の架け橋となる可能性を示した。(上部画像はプレスリリースより。出典:株式会社アートローグ、池坊専好氏)
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池坊専好氏が語るアートとデジタルの未来
池坊氏は、室町時代から続く華道家元池坊の歴史を背負いながらも、伝統を守るだけでなく「更新する」ことの重要性を強調。近年、3Dプリンターによる台座や照明のコラボレーションを積極的に取り入れており、デジタル技術とアートの接続による表現領域の拡張に挑戦している。「伝統はただ継承するだけでなく、その時代の出会いや気づきを取り入れて進化し続けるもの」との池坊氏の言葉は、芸術における持続可能性や次世代への伝承という視点でも示唆に富む。
「桐の一生」展示作品にみる3Dプリンターの可能性
会場には、「桐の一生」をテーマにした作品が展示され、つぼみから花、実、そして殻に至るまで、いのちのあらゆる段階を一つの作品として昇華。これには3Dプリンターによる構造物が一部用いられており、伝統工芸にデジタルファブリケーションを融合させる新たな可能性が示された。
池坊氏の取り組みは、こうした製造業の枠を超え、アート表現における3Dプリンターの可能性を実証する好例といえる。アートとテクノロジーの融合は、アフター万博時代の新たな表現手法として、今後ますます注目されそうだ。
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