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3Dプリンティング製自律型宅配ロボットがシンガポールでの配送効率を向上

日本の設計技術会社 Final Aimは、ロボット工学のスタートアップ OTSAW Digital PTELTD と提携し、自律型宅配ロボット Camello を開発。両社は同ロボットの開発を通じて、シンガポールにおけるロジスティクスチェーンの非効率的な配送問題の解決を目指す。(画像は、OTSAW公式サイトより引用)

実際に食料品や小包の配達に利用

自立型宅配ロボット Camello は洗練されたデザインを持ち、人間工学に基づいた貨物スペースを備えている。同ロボットを開発した Final Aim と OTSAW は、ロジスティクスサービスを扱う国際輸送物流企業 DHL や NTUC FairPrice などの大規模産業とも協力しており、実際に食料品や小包の配達に使用されている。

また、シンガポールにおける配達エコシステムのさらなる効率的を目指し、他の配達会社や小売業者が同ロボットを使用する計画も進行中とのことだ。

Camello Last-Mile Delivery robot from OTSAW
(OTSAW 公式チャンネルより引用)

Camelloの開発ストーリー

Final Aim の横井康英氏は、設計スケッチと CAD ソフトウェアを使用して、ロボットのコンセプトを開発した。期間中はエンドユーザー、上級管理職、メンバーにアイデアを提示し、フィードバックを受けつつ開発を行ったとのこと。

UltimakerS3および工業デザイナーの横井康英氏(Ultimaker公式サイトより引用)

試作品造形には、Ultimaker 社の Ultimaker3 と Ultimaker Cura が用いられた。同氏によると、3D プリンターで造形することによって、コスト削減のみならずプロセスに「付加価値」がもたらされたとのこと。

デザインアイデアの初期のスケッチ。微妙に違うCmelloのデザインが並ぶ。
デザインアイデアの初期のスケッチ(Ultimaker公式サイトより引用)

横井氏はまた、最終的なデザインが優れた品質であることを保証する責任があった。同氏の実績は、しばしば有機的に湾曲した表面とシルエットを取り入れている。今回のプロジェクトにおいては、実装が難しいので、多くの試行錯誤が必要であったが、ここでも3Dプリンティング技術の造形対象の輪郭層を利用して表面の曲率を分析する機能が役に立ったという。

UltimakerS3 の二重押し出し機能は、私の日常の設計アプリケーションにも不可欠です。ブレイクアウェイと PVA 素材とともに、私の造形体験は、飛躍的に効率化されました。支持構造が残っていないので、品質にとても満足しています。

Final Aim 横井氏

企業概要

Final Aim

デザインとテクノジーによりゼロイチ支援を行うこと、新しい産業を創造し、国籍、学歴、年齢、性別等に関係なく、誰もが挑戦し続けられる世界の実現に向けて設立された。シンガポール、インドネシア、ルワンダ、日本で事業を展開。

今回のプロジェクト以外にも、自動運転ソフトウェアタクシースタートアップの株式会社ティアフォー(愛知県)との協業も。ソニーデザインコンサルティング社とはスタートアップとクリエイティブ・デザインに関する共同研究を実施しており、スタートアップおよび大手企業の新規開発部門と連携しながら、サービスとプロダクトの両輪でゼロイチ支援に取り組んでいる。

OTSAW

安全性、ビジネスプロセス、日常生活を向上させるため、ヘルスケア、安全配送、モビリティーアプリケーション向けの高度なロボット技術と次世代人工知能の世界的パイオニアである。

関連情報

シェアラボ編集部

3Dプリンタ―の”先進っぽさ”を感じさせる作りに男心をくすぐられる毎日。さまざまな業界にて活用されるアディティブ・マニュファクチャリングの今をお届けします!最近のニュースは、鳥を飼い始めたこと。

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