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ストラタシスがアドビと協力し、Adobe Substance 3DPainterから直接3Dプリンティングを可能に

3DプリンターメーカーのStratasys Ltd.(以下、ストラタシス)がAdobe Inc.(以下、アドビ)と協力して、Adobe Substance 3D PainterからストラタシスのPolyJet式3Dプリンターを通じて直接3Dプリンティングモデルの作製ができる新たなワークフローを発表した。

追加のソフトウェアや外部プロセスを使用せずに、3Dモデルのテクスチャ、レンダリング、プリンティングへ簡単に変換できるワークフローが利用可能へ。

今回の新ワークフローの特徴

Adobe Substance 3D Painterはゲーム、映画、ファッション、建築、製品デザイン、コンシューマ向け包装製品などのアプリケーションでのレンダリング作成に使用できるツールである。

 Adobe Substance 3D Painter
Adobe Substance 3D Painter (出典:アドビ)

従来、Adobe Substanceユーザーが自身のデザインを3Dプリンティングするためには、外部ソフトウェア・アプリケーションやプロセスを使用する必要があった。

今回のストラタシスとアドビの協力により、ストラタシスの3Dプリンター「PolyJetシリーズ」で使用可能な素材を使えば、PolyJet式3Dプリンターで直接、実際に質感のあるフルカラー・モデルのシームレスな製作、レンダリング、プリンティングを実行できるようになった。これにより、3次元での製品プロトタイプの作成やパッケージ・デザイン制作が容易になる。

PolyJet(ポリジェット)方式とは
ストラタシスが特許を取得した高性能の3Dプリンティング方式である。造型トレイ上に硬化性液状フォトポリマーを噴射し積層していくことにより、ディテールと滑らかな表面を備えた、高精度の造形を実現する技術だ。PolyJetテクノロジーを用いた3Dプリンターは、0.1mmの高い精度で14μmの層を作成し、滑らかな表面、薄壁、複雑な形状をプリントできる。素材にはゴムのような柔らかいものから硬質、透明から不透明なものまで、広範囲な材料をサポートできる点でも大きな特徴がある。

今回の両社の協力により、アーティストやデザイナー、エンジニアはコストや時間を追加せずに製品のさまざまな反復テストが可能になった。

3Dプリンティングモデルの作製を製品デザインのプロセスに導入することにより、アーティスト・デザイナーとその顧客が、デジタル上では不可能な方法で製品プロトタイプを見て触り、相互に関わることができるようになる。これにより、最終製品と元の設計意図との確実なマッチングにも貢献する。

各社のコメント

Adobe Substanceの責任者であるPierre Maheut氏は「今回の協力により、私たちは初めて自分たちのデザインを現実世界で見ることができるようになりました。これはすべてのアーティストとデザイナーの夢です。正直に言って、自分たちのデザインが非常にリアルな方法で現実のものとなったことに感動しています」と述べた。

ストラタシスの戦略的成長担当シニア・バイス・プレジデントのPat Carey氏は「Adobe Substance 3Dで作成された素晴らしいデジタル・モデルを見た後、私たちはそのモデルを現実世界で完全に同じように3Dプリンティングし実現する、という課題に取り組んできました。私たちは自分たちのゴールを達成しただけでなく、それがSubstanceユーザーにもたらすことの意義についてアドビ社の喜びの声を聞くこともできました」と語った。


これにより、今までで製造工程の中で困難だった3Dプリンターデザイン設計での工程が大きく削減でき、3Dプリンターのフルカラー造形の可能性が広がることで使用用途がさらに広がることが予想される。

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