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公開翌日に目標金額達成!3Dプリント技術によって作られたミッドソールを採用「3Dプリンティングスニーカー」

AFU ストアを運営する鑫三海株式会社(英文名 SINSANKAI CO., LTD.)は、2021年8月26日(木)より応援購入サービスMakuake(クラウドファンディング)にて「3DPrinting shoes」の先行販売を開始し、翌8月27日(金)には目標金額を達成したと発表した。3Dプリント技術によってミッドソールを複雑な格子構造にすることで推進力を生み出し、軽やかな走りを実現している。

新しい商品の価値が計測できるクラウドファンディング


クラウドファンディングは、新しい商品の市場開拓をアーリーアダプターからの応援という形で実現する活用方法が広がっている。3Dプリンティングで作成されたスニーカーのように、まだ見たことも体験したこともないものを市場に体験してもらうには効果的な手法として注目されている。

3Dプリンティングでシューズはまだまだ飛躍できる


スニーカーはファッションアイテムでありながら、歩く、走る、跳ぶといった機能を高める目的で足に装着する道具でもある。3Dプリンティング技術には、従来の製造方法では実現できない方法でこの機能面を高めることが期待されている。ミッドソールは衝撃を吸収するだけでなく、その力を進行方向へ向けることで推進力に変えることができる。それだけに、感度の高い人にとっては試してみたいという動機が生まれやすい。すでにアスリートデータに基づいてadidasとCarbonが開発した3Dプリンター製ソールを用いたランニングシューズが東京オリンピック2020で表彰台を飾っている

ミッドソールの違い(出典:鑫三海株式会社)

アッパーは、ニットによって伸縮性が高められており、通気性を良くするために密度を低く編んで、運動中も爽やかな足元をキープする。この点もアーリーアダプターをくすぐった可能性がある。そして、3Dプリント技術によって作られたミッドソールとの組み合わせにより、地下足袋のような地面に吸い付くようなフィット感が期待される。

製造は、中国の新興企業


製造は、中国の蘇州博理新材料科技(Polly Polymer/以下、博理科技)である。3Dプリントに使われる高分子新素材の研究開発を手掛け、設備、ソフトウェア、工場はすべて自社開発である。創業者の王文斌氏によると、昨年よりデジタル化スマート工場を建設中だ。こちらはShareLab NEWSでも先ごろお伝えしたとおり、生産フローをクラウドでコントロールすることで「ダークファクトリー(生産ラインの自動化・無人運営により照明を必要としなくなるためこう呼ばれる)」を実現し、1日1万超の靴のミッドソールの3Dプリンティングが可能になるとしている。また、生産ラインを複製することにより生産能力をスピーディーに拡大できる。日用品、医療、工業用品、航空宇宙分野などさまざまな領域への応用が可能としている。

ダークファクトリー(出典:博理新材料社)

博理科技は、3Dプリントの核心となる材料に着目して 材料の特性に基づいて適切な設備開発を行い、まったく新しいHALS(Hindered Asynchronous Light Synthesis)3Dプリント技術を開発した。

同社の技術は、これまでの3Dプリントの20~100倍の速度で、従来の金型を使用した製品と同等の製品を作ることができる。今後は自社工場を通じて、大規模な量産を実現していく計画だ。

中国国内の3Dプリント市場は急速に発展している。今後5年間に世界最大の製造業基地および消費大国として、35%を超える年平均成長率(CAGR)で成長し、世界の3Dプリント市場の成長をリードする存在になるという予測もある。

まとめ


2017年に創業した中国の新興企業が、3Dプリントが発明されてから30年あまり経った今、品質、精度、速度、コストのアンバランスをIT技術によって制御し、無人で量産を可能な状態にしようとしている。そして、日本の流通網に頼ることなく、中国に精通した人によってIT上に構築された新しいプラットフォームでマーケティングを開始している。市場の拡大に伴って、全工程を自動化した生産ラインを日本国内に複製するのも時間の問題であろう。多くの世界ブランドのシューズが日本人の足にフィットした形で製造される。そこに日本製の製造装置はないかもしれない。


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電機メーカー、デジタル地図ベンダーのソフトウエアエンジニア、サービス企画の経験を経て、コンサルティングファームのメンバーとして自動車会社の開発を支援する。予防医学を学び、幹細胞に興味を持つ。3Dプリンターで自身の車や家を作る時代がくることを夢に見ながら日々執筆に勤しむ。

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