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DyeMansionの3Dプリント処理がFDAの食品接触規制に準拠していると発表

ドイツ・ミュンヘンに本社を置き、産業用3Dプリンティング製品の仕上げシステムを提供するDyeMansion社は、自社サービスの「Vapor Fuse」に用いられているリサーフェシング技術がFDA(Food and Drug Administration/アメリカ食品医薬品局)の食品接触規制に準拠していることを発表した。

これにより、食品および飲料業界の食品接触アプリケーションでDyeMansion社のリサーフェシング技術を使用できるようになった。現在食品接触用に承認されているバイオベースの生分解性溶剤を使用することで、同社の顧客基盤を大幅に拡大することが期待できる。食品包装や食品生産ライン、食品金型といったさまざまな食品分野で3D印刷アプリケーションに多くの関心が寄せられているなか、より多くの企業がDyeMansion社をパートナーとして検討する可能性がある。

アメリカでは、食品に接触する物質は「間接的な食品添加物」とみなされるため、規定により管理されている。そのためアメリカに輸出される食品の包装や包装に使われるインクも含めて、FDAより食品接触の許可を得る必要がある。

DyeMansion社の活動

DyeMansion社はまた、600を超えるシステムを販売し、テキサス州オースティンに移転したことを発表。同社はすでに、オースティンから顧客をサポートしアメリカから消耗品とスペアを出荷できる体制を整えたとのこと。

DyeMansion社のCEOであるFelix Ewaldsi氏は、次のように述べている。

現在、北米で力強い市場成長が見られており、完全に機能するアメリカのオフィスでアメリカの顧客により良いサービスを提供できることを非常に嬉しく思います。アメリカチームには11人のスタッフがおり、販売および生産パートナーの数は増えてきています。Stratasys社との新しいパートナーシップによるカラフルな未来を創造するための道を順調に進んでいます。また、Stratasys社をワークフローの顧客として迎えることができ、非常に嬉しく思います。また、高い要求のプロジェクトの多くを一緒に処理できることを楽しみにしています。

米ミネソタ州を拠点とする3DプリンターメーカーのStratasys社の2つの再販業者、Advanced Tech社とCATi社は、アメリカ・イリノイ州でDyeMansion製品を提供する予定です。Stratasys社自体は、2社と従来のパートナーシップを拡張して、テキサス州の拠点でも、使用するDyeMansion機器をさらに引き継ぐとも。

Stratasys社のオペレーション部門副社長であるGreg Reynolds氏は 以下のように述べている。

わたしたちは月に数千の粉末床溶融部品を製造しており、現在のDyeMansion社製品は部品を効率的に処理するために非常に貴重になっています。DyeMansion社が提供する新たな機能を追加して強化することは、簡単な決断でした。

DyeMansion社の「Powerfuse S」

3Dプリンターで作製されたものを仕上げ加工するDyeMansion社の主力製品が「Powerfuse S」だ。DyeMansion社はPowerfuse Sの顧客向けに、3つのレベルのスムージングを提供している。これらを前もってセッティングすることにより、顧客は要件に応じて、ライト、バランス、ストロングのスムージングにアクセスできる。この機能は、EOS PA 2200、EOS TPU 1301、HP 3D HR PA 11、HP 3D 12、およびHP BASF Ultrasint TPU01といった素材が有効だ。

Powerfuse Sによって加工処理された印刷物3種類。スムーズであるものから、素材の粗さがわかるものまで、多様なソリューションがある。。

DyeMansion社は新たにポリプロピレン(PP)のスムージングを提供すると発表した。PPは、粉末床溶融用途で成長している材料で、柔らかく滑らかな素材であるのが特徴。このことによりスポーツ用品、ブレース(鉄骨構造の建築物を建てるために用いられる補強材)など、すでにPPを使用している非常に多くの企業がかなり安価に印刷できるようになることが期待される。

PPは3D印刷にとって比較的新しいものだが、急速に成長している。PP部品は、これまでタンブリングなどの研磨技術で仕上げるのが非常に困難だった。これは、PPが柔らかく滑らかな素材であるからこその課題だった。今回のDyeMansion社の発表はPPの大規模なユーザーに歓迎されるだろう。

資料によれば、仕上げ工程は、リコーPP、HP Ultrasint PP、ALM PP400、VoxeljetPP、AMポリマーPP03、Ultimaker PP、EOS PP1101、DSM ARNILENEAM6002といったさまざまPPに対応するとされている。

DyeMansion社はほぼ完全に粉末床溶融に焦点を合わせていますが、人々がデスクトッ型3Dプリンターと部品の大量使用を検討しているのは望ましいことだ。今後の大きな成長に期待したい。

当サイトではこれまでDyeMansion社に関わる情報の発信をしてきた。ぜひ他の記事も参照してほしい。

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