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Nature ArchitectsへのNEDO TRY事業の助成金交付が決定

メタマテリアルを活用した製品設計アルゴリズムを開発するNature Architects株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:大嶋泰介)は、このたび、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の2021年度「研究開発型スタートアップ支援事業/経済構造の転換に資するスタートアップの事業化促進事業(TRY)」(以下、本助成事業)にて、テーマ名「部材一体化・高機能化のための製品設計支援ツール開発」に助成金交付が決定したことを発表した。(出典:Nature Architects)

独自の製品設計アルゴリズム「Direct Functional Modeling」

Nature Architects はこれまで独自の製品設計アルゴリズム「Direct Functional Modeling」(DFM)を活用し、顧客企業とともにメタマテリアルを活用した新製品の開発を進めてきた。

メタマテリアルとは、電磁波(光)の波長よりも細かな構造体を利用して、物質の電磁気学(光)的な特性を人工的に操作した疑似物質を指す。

公益社団法人日本化学会

DFMとは、メタマテリアルを用いて製品に必要となる部材ごとの機能を自在に設計し、図面を生成する設計アルゴリズムのことをいう。例えば、DFMによって硬さ(柔らかさ)を高いレベルで制御することができ、一般的には硬い部材で構成されている箇所に振動吸収機能を埋め込むなど、これまでに実現できなかった新しい機能をパーツに付与することが可能となる。さらに、フレームや可動部などの部材ごとに必要な機能を分けることなく一体で設計・製造することができる点も特徴。DFMの適用範囲は、ロボティクス、自動車、航空宇宙など動きを明示的に扱う最終製品はもとより、レバー、スイッチ、ファン、バネなどの部材も対象となる。

部材一体化・高機能化のための製品設計支援ツール「DFM Explorer」の開発

今回 NEDO より本助成金の交付が決まったことで、DFM をより柔軟に活用することができる設計支援ツール「DFM Explorer」の開発が促進することとなる。 

ドローンジンバル取付部に振動制御機構を付加した事例

DFM Explorer は、顧客企業の新製品開発を支援するツール。その特徴は、さまざまなメタマテリアルが、顧客の求める設計空間・機能要件・製造制約など、多様な条件を満たしているかどうかを一覧できるユーザーインターフェース(UI)を提供する点にある。従来組み立てにより構成されていた部材を一体で造形するためには、抜本的な製造プロセスの変更が必要になる。顧客企業内で当該製品を量産プロセスに乗せるためには、製品に埋め込まれたメタマテリアルについての理解が必要不可欠だ。この DFM Explorer を用いることで、顧客サイドでのメタマテリアルと製品機能との紐づきに対する直観的な理解が生まれ、デザインレビューなどの重要な意思決定場面において関係当事者に新製品開発の必要性をアピールすることが可能となる。

DFM Explorerの開発に向け、すでに資本提携しているダイキン工業株式会社および株式会社ニフコと、まずは既存部材に振動制御機能の付加することを目指し、製品開発を共同で進めていく。

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