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【TCT Japan見どころ】セミナーで学ぶ多品種少量生産への取り組み―金属技研、マテリアライズなど

日本の製造業が3Dプリンターに期待しているのは試作だけではなく、実際の最終製品で多品種少量生産にも取り組める技術かどうか、という点だろう。総論は賛成だが、各論では反対意見が噴出するというのが現状で、どこから手を付けてよいかわからないというのが製造業の方々が感じる温度感ではないか。

そんな時に参考になるのが、他社の動向だ。TCT Japanではそんな3Dプリンターを使ったものづくりに関して、各社がセミナーを行っているので紹介したい。

金属技研による多品種少量生産の勘所、品質管理についての取り組み紹介

「多品種少量生産における金属積層造形の要素技術と品質管理」と題して、このテーマを正面から取り上げている。金属技研はHIP処理で実績のある金属加工会社であり、早くから3Dプリンターによる金属積層造形に取り組んできた。また品質を作りこむという観点では自社内での作業を完結し、複雑な要素が絡む金属AM(アディティブマニュファクチャリング)にも取り組んできている。

そのノウハウを活かして、『設計から検査まで、社内一貫生産による高付加価値造形品を提供』に関して講演を行う。従来工法との違いも大きく、様々な設計基準や要素技術が関わるAM技術を活用したモノづくりは、造形品を受け取った顧客内で評価できなかったり、思った通りの特性が出ないなどの諸問題を解決していく道のりでもある。実績のある企業の取り組みは参考になるだろう。

マテリアライズによるHOYAの3D眼鏡の事例紹介

HOYAはベルギーのマテリアライズの協力を得て、独自の3D眼鏡「Yuniku」を提供している。展示什器の横に備え付けられた3Dスキャナーで利用者を撮像し、最適な形状を検討。樹脂パウダー焼結し眼鏡のフレームを造形して提供している。下記動画ではその製造風景が紹介されている。(動画はHOYAサイトより)

この製造の舞台裏をマテリアライズが紹介するセミナーでぜひ聞いてみたい貴重な事例紹介だ。

ハイブリッド開催とはいえ、すべての内容をオンラインでは体験できない。会場に行く事で得られる最新情報や生の現場の声に触れることができるのが展示会の醍醐味だろう。

このほかにも実績のある金属バインダージェット方式で少量生産を展開するDigitalMetal(ヘガネスジャパン)や樹脂の光造形で従来機をより大型化させたFormLabsによる情報発信も見逃せない。月産1000個など特注の小型部品を少量生産する際の貴重な情報源になるだろう。

編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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