四コマ漫画 Vol.5 シェアラボ君の戦略


胃腸くんなる謎のフィギュアを3Dプリンターで製作したシェアラボ君の狙いはついに明かされた。常におバカさんなのか天才君なのかわからないシェアラボ君だが、起業を目指しているだけに、市場調査からしっかりやったというのはどうやら本当だったようだ。
しかし何を思ったのか、胃腸くんをECサイトの「精肉・肉加工品」カテゴリーで販売しようというのはただのミスなのか、はたまた深い狙いがあるのか? それはまた次回でわかるだろう。
彼の市場分析の通り、 3Dプリンターの導入と活用は、 業界のすそ野までの浸透率という観点で言えば、意外にも工業系の製造業界より医療の分野、それも特に歯科業界で急速に進んでいる。
以下に関連記事をリストアップしたのでご興味にある方は息抜きや通勤時に読んでいただければと思う。
■3Dプリンターで臓器モデルから実際の臓器製作まで
>> 3Dプリンターでリアルに作った「臓器」で手術の練習が可能に(2016/12/15)
上記の記事が出てからわずか3年近くで以下のような記事が海外から届いている。
>> 3Dプリンターで心臓製作に成功 血管の再現は世界初(2019/4/16)
>> 3Dプリンターで「人工心臓」を作成の米バイオ企業BIOLIFE4D(2019/09/15)
3Dプリンターで人工骨を作る事例も最近は急速に増えている。
次に紹介するのは丸紅情報システムズさんの記事。3Dプリンター活用について、価値創造の観点から考えるサイクルは、発想のヒントをつかむのに役立つだろう。
>> 3Dプリント型で新しい臓器モデルがなぜできたのか?(2019/5/1)
3Dプリンターを利用したオーダーメイド医療モデル作製サービスについては、JMCが請け負っている。
>> JMC
また医療関係者で手術前のシミュレーションなど高度な3Dプリンティング技術の利用やコンサルティングなど、多方面について相談をしたい方はこの企業に問い合わせると良いだろう。
マテリアライズは、 本社をベルギーに、支社を世界中に置く世界最大級の3Dプリント施設と業界最大のソフトウェア開発チームを併せ持った組織だ。
■バイオプリンティングとは
バイオプリンティングとは,あらかじめデザインした設計に基づいて生きた細胞や生体材料を適材適所配置しながら, 二次元,三次元積層して生きた組織や 臓器をボトムアップ的に作製する技術の ことを言う。
引用元
バイオプリンティングにおいて日本国内では、リコーさんが積極的に取り組んでいる。
>> バイオ3Dプリンターについて (リコーサイトより)
>> リコーの取り組み(日経ビジネス2018年9月3日号 PDF版)
3Dプリントした心臓や肝臓などが実際に人間に適用されるのは10年後ぐらいとみられているが、タイトル通り商用化まであと数歩という勢いを感じさせられるこちらの記事もご紹介。
>> 3Dプリント臓器の商用化まであと数歩(2019/8/13)
日本はいざ知らず欧米における技術革新のスピードを見ると、人工臓器の人間への適用も10年とかからないかもしれない。
■急速に3Dプリント技術の浸透が進む歯科業界
海外ではすでに、口の中をスキャンして歯の「地図」を作成し、カスタマイズした マウスピース型の透明な矯正装置を3Dで「プリント」する技術が普及しており、すでに8000万個以上が販売されているそうだ。
>> 歯列矯正を変えた3Dプリント技術、「破壊力」に投資家も注目(2019/07/21)
歯科業界での導入が海外で一番進んでいるのはドイツのようだ。日本でも実際に導入が活発に進んでいる。ちなみに編集部知人の歯医者さんも昨年3Dプリンターを導入して、まだ業務内の一部だが飛躍的な治療期間の短縮やコスト削減ができたことに驚いていると語っていた。
次に国内で進んだ歯医者さんの記事をご紹介する。
>> 3Dスキャナーで歯型… 歯科の施術時間、大幅短縮へ(2018/9/5)
>> 東京都内の進んだ歯医者さんのブログ記事(2018/6/29)
次のページにある歯科用3Dプリンターは、本体価格が約55万ほど。費用対効果は高そうだ。
>> 横糸電歯技研 – 歯科用3DプリンターForm2(フォーム2)販売
「3Dプリンターで作れるのはおもちゃだけ」などと5~6年前の3Dプリンター ブーム時に言っていたことを今でも口にしている人は言葉を改めた方がいいだろう。そんな時代はとっくに過ぎている。
技術は日々進歩しているが3Dプリンティングの世界は今こそが一番ホットな時だ。従来の技術を磨くことも大切だが、こういった情報を耳に入れておくと入れないままでいるのでは、自分の将来も大きく左右することになりかねないだろう。
さて、今回はシェアラボ君のビジネス戦略から、参考として3Dプリンター活用と導入が進む医療業界、そして歯科業界の記事を紹介してみたが次回のシェアラボ君。はたしてどんな反応を見せてくれるのだろうか。次回もお楽しみに!