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TCT Japan 2025が開催直前特番!TCTここが面白い!

TCT Japan 2025事前特番

日本最大級の3Dプリンター活用の総合展示会TCT Japan 2025が2025年1月29日から31日の3日間開催される。そこでシェアラボ編集部では、直前の予習の為にTCT Japan 2025の魅力を深堀する動画特番を撮影、後悔している。本記事ではその特番の内容に触れながらTCT Japan 2025 を紹介していきたい。

展示会なんてどれも同じなんじゃないの?

日本には大きな製造業向け展示会が複数開催されている。各展示会の主催者は趣向を凝らして展示会を企画しており、実際に参加してよく見てみれば各展示会に独自色が込められている。そんな中で今回のTCTはどのような位置づけなのか。

TCTは意思決定に大きな影響を及ぼす最後の一押しが見つかる展示会

TCTは1月という一年の最初を飾る展示会だ。4月から新年度を迎える製造業で何らかの設備投資や新規施策を検討している企業にとっては、大きな意思決定の材料を仕入れる最後の展示会でもある。「一年で一番最初・意思決定の最後の一押し」というTCTの開催時期は多くの来場者にとって重要なポイントになっていると筆者は考える。昨年度は4万人以上の来場者があった。今回は115社の出展があり、動員も増加する見込みだ。

主催者が力を入れているポイントは?

主催者が力を入れているポイントも他の展示会とは一味違う。TCTという海外の展示会ブランドを日本で実施していることからもわかるように、海外の主要なプレイヤーとの連携が強い。たとえば日本の3Dプリンター装置販売を行っている企業の多くが参照しているマーケット情報レポートにCONTEXT社の調査レポートがあるが、このレポート政策の責任者が来日し登壇する。またGoogleのスマホPixelの開発に携わったエンジニアも登壇するということで、他の展示会では目にしない講演に参加することができる。

他にもTCTの見どころを普段接する機会のない展示会主催者から直接伺うインタヴューを行っているのがこちらの動画だ。対応していただいたのはTCT Japan運営事務局の日比 まどか 氏。全国から金属AMに取り組む公設試が勢ぞろいする公設試パビリオン3Dプリンターなんでも相談所の仕掛け人だ。

非常いセミナーが注目、という点が伝わったと思うのだが、より具体的に補足しておくゆるっとトークをお届けしたのがこちら。編集部の衛藤と伊藤がゆるゆる解説している。

実際に出展する出展企業が用意している見どころは?

TCT Japan 2025には115の企業や団体が参加している。今回は事前の動画取材に10社が応じてくれた。各社独自の取り組みを行っており、日本でも多くの実需が存在し、3Dプリンター活動が進展していることがうかがえる。

SOLIZE株式会社 西来 路正彦 氏

日本で初めて3Dプリンターを導入して以来、設計支援から受託造形、装置販売まで幅広く手掛けるSOLIZE(ソライズ)。 3Dシステムズの新機種の日本初導入や、Robozeのスーパーエンプラ機の初披露や、3Dプリンターでの製造を前提として大幅に設計を見直すことで熱マネ部品の大幅な小型化・軽量化を実現するアプローチの紹介など、気になる展示構成になっている。

森村商事株式会社 中室 正晴 氏

国内外の高品質金属粉末材料を扱う森村商事。米AP&C、大同特殊鋼、仏Constellium、米ELEMENYUMなど先進的なプロジェクトで採用されている高品質材を取り扱っている同社のネットワークと情報力が伝わってくる。 刻一刻と材料ラインナップが広がる中、去年なかった材料が今年はもうあることもあるだろう。

株式会社キャステム 仁井本 魅久 女史

ロストワックス鋳造やMIMで3000社以上と取引するキャステム。金属部品を最適な工法で単品から数モノまで幅広く手掛ける同社の活動だが、近年は3Dプリンターを活用して型レスで鋳造を行う「デジタルキャスト」に力を入れている。「金属の種類にこだわらなければ1品○○○〇〇円~」という試しやすい価格も動画中では紹介があるが、こちらは会場で是非詳細をきいてほしい。

株式会社テクノソリューションズ 江頭 拓郎 氏

テクノソリューションズはソフトウェアで製造業を支えてきた。今回は国産3DプリンターG-ZEROを始めた高性能3Dプリンターと設計者の作業負荷を下げ高度なシミュレーションを実現できるNo STL系設計ソフトやロボットの設計支援で実績のあるソリューションを展示するということだ。

株式会社YOKOITO 松本 恵里佳 女史

Formlabsの有力な販売店としてユーザーの支持を得ている同社だが、Fuse1の登場で光造形だけではなく樹脂の粉体材料を使った造形で活動の範囲を大きく広げている。HP社の装置導入やDymansion社の後処理装置に対応するなど進化を続けるYOKOITOの魅力を語っていただきいた。

テクダイヤ株式会社 三船 莉奈 女史

精密部品製造からはじまり現在はMEX方式の3Dプリンターノズルの製造販売を手掛けるテクダイヤ株式会社。 堅いCFRP配合材料だとノズルの摩耗が激しいというユーザーニーズがあり生まれたKAIKAシリーズはハードに使いこなすユーザー層にささりSNSでも人気を博していrる。それ以外にもカスタマイズに対応しているという事でブースではいろいろな形状のノズルが展示される。「3Dプリンターはノズルできまる」を標榜する同社のブースに注目だ。

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日本3Dプリンター株式会社 三橋. 昂生 氏

日本3DプリンターはRaise 3Dの販売で産業用3Dプリンターとしては破格の累計3,000台以上の出荷実績を達成するほか、フィラメントを材料とするMEX機のオープン材料化をけん引してきた新進気鋭のAMスタートアップ企業です。現在は3Dプリンター販売で築き上げた顧客の要望を元に3Dスキャナーの販売、AM製造に関する全方位的なサービス提供に活動の幅を広げています。

応用技術株式会社 山崎 圭一郎 氏

応用技術株式会社はAutodesk製品の販売店だが、3Dプリンターを使った部品製造を行うための導入支援サービスを行っている。かなり本格的な設計支援サービスで、3軸加工、5軸加工、3Dプリンティングでの造形をシミュレーションで比較するだけではなく、破壊検査も対応している。シミュレーションと実際の差分まで把握できるという内容に大手企業が多く殺到しているという。

株式会社グーテンベルク 小船井 真悟 氏

樹脂のフィラメント材料を使って超高速・美麗に造形できると話題のグーテンベルクのG-ZEROは登場以来多くの販売店が取り扱いを始めたり、すでに200台以上の出荷実績があるということで今後にも期待が集まっています。その実力は装置性能の高さにあるわけですが、それ以上に産業用途で注目されているのが、材料開発メーカーとの連携です。このライトニングトークでは、TCT Japan 2025のブースでの見どころと合わせてグーテンベルクの可能性を確認してください。

株式会社アスペクト 間野 隆久 氏

粉末材料で樹脂部品を造形する国産PBFメーカーとして日本で唯一装置製造を行うアスペクト。今回のTCT Japan2025 での見どころを株式会社アスペクト 間野 隆久さんに教えてもらいました。 国産の造形機として国内で多くの導入実績を持つアスペクトですが、利用可能な造形材料のラインナップの多様化と共に取り組んでいるのが造形速度の高速化です。国プロで東京大学、都立産業技術センターと連携し造形速度10倍を掲げ装置改良に取り組みすでに従来比5倍を達成しているというお話を伺いました。

TCT Japan2025の歩き方は?

もうすでに自社の問題認識が明確で、解決するためのどんな3Dプリンティング関連技術が必要か、ニーズが明確であればTCT Japanの歩き方はおのずと決まってくる。しかしそこまで明確でない場合、うっかり手ぶらでTCT Japan2025の展示会場に足を踏み入れると膨大な情報量に圧倒されてしまうかもしれない。限られた時間の中でどのように情報収集を行うべきか。シェアラボ編集部の丸岡とTCT Japan運営事務局の日比まどか氏の対話が参考になるかもしれない。

動画中でも触れているが事前来場登録を行った後にマイページが用意される。事前に出展社一覧に目を通し、どこをまわるかなどを計画しておくことをお勧めしたい。

「一年の計は元旦にあり」というが、一年の一番始まりの展示会で課題感を具体化し、有意義な取り組みにつながて行くことは有益だろう。そういった意味でTCT Japan2025 は独自の存在感を放っている。今回の動画特集で方向性の当たりをつけられれば幸いだ。一方で、もっと知りたいことがあるという方も大いに違いない。

そんな方は私たちシェアラボ編集部がTCT Japan運営事務局と共同で運営する「3Dプリンターなんでも相談所」に遊びに来ていただきたい。実際にTCT Japan2025の会場で3日間運営しており、もちろん無料だ。あいまいな課題感やふんわりとした世間話でも構わない。いろいろお話する中で会場を巡るヒントを見つけていただければと思っている。去年は170人以上の方とお話することができた。今年も皆様のご来訪をお待ちしたい。

編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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