SPEE3D、金属3Dプリンター用シュミレーション「SPEE3DCraft」を発表
オーストラリア・メルボルンに拠点を置く金属3DプリンターメーカーのSPEE3Dは、2021年4月下旬に金属3D印刷シミュレーター「SPEE3DCraft」を発売することを発表した。(写真はSPEE3DCraftでのシュミレーション画像/SPEE3Dより引用)
今回はSPEE3DCraftの紹介とともに、世界初の金属粉体を超速度・噴射・吹付の特殊技術で直接溶解を実現し
3D造形を実現したSPEE3Dについてご紹介する。
SPEE3DCraftとは
SPEE3DCraftは、SPEE3Dが開発したツールと機器を使用し、ユーザーに実際の金属3Dプリンター製造の直感的な仮想体験できるように設計されているシュミレーション機能である。
ソフトウェアを通じて可能な限り最も本格的なAMエクスペリエンスをユーザーに提供することを目的とし、ユーザーは、SPEE3Dの顧客が実際に使用するのと同じテクノロジーと機械を操作して、金属部品の設計、製造、後処理、および供給を行うことが可能である。
まるでゲームのように直感的な体験が可能
CTO兼共同創設者のStevenCamilleri氏はSPEE3DCraftでの体験を「まるでゲームのようだ」と述べている。
「提供するには環境や時間の問題はあるが、このシュミレーターは金属3Dプリンターが実際にできることを仮想体験することが可能。ゲームではないが、ゲーム感覚で直感的に操作ができる。このシュミレーターが人々に役立つ洞察を提供することを願っている。」
開発には数か月にわたり、積層造形の専門家によって評価もされている。SPEE3DCraftのリリース4月16日2021年に予定している。
金属3Dプリンターでの抵コストを実現するSPEE3Dとは
SPEE3Dは、金属部品の製造プロセスの効率化・低コストを目的として、ByronKennedyとStevenCamilleriによって設立された。
低コストを実現できる理由は、高価な高出力のレーザーやガスではなく、運動エネルギーの力がプロセスに使用されるためである。同社が提供しているLightSPEE3DおよびWarpSPEE3D3Dプリンターは、それぞれ直径350 mm x 300mmmおよび1000mm x 700 mmの金属部品を印刷でき、特許取得済みの超音速3D蒸着(SP3D)技術を備えた世界初の金属3Dプリンターである。最大の特徴は優れた製造スピードと低価格である。SPEE3Dcellは、熱処理炉およびCNC 3軸フライス盤と統合されており、プロトタイピングに適している。
また、SPEE3Dが提供している「ACTIVAT3D」は、SPEE3Dテクノロジーを使用た金属に抗菌銅をコーティングする技術である。現在のCovid19のパンデミックの中、ドアの取手や手すりを抗菌同にコーティングできる技術は製造業者、特に医療分野で働く製造業者にとって非常に役立つ可能性が高い。SPEE3Dの金属3Dプリンター技術は今後も注目である。
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3Dプリンターの繊細で創造性豊かなところに惹かれます。そんな3Dプリンターの可能性や魅力を少しでも多くの人に伝えられるような執筆を心がけています。