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アディダスが特注の3Dプリント靴箱をリオネル メッシ選手に贈る

作製された3Dプリント靴箱

アディダスがイタリアの3DプリンターメーカーWASP社に依頼し、特注の3Dプリント靴箱を製作。製作された靴箱は、サッカー選手のリオネル・メッシ氏に、8度目のバロンドール受賞の特別ギフトとして、靴箱に封入されたカスタムメイドのシューズとともに直接手渡された。

3Dプリント靴箱は、ナイロンカーボンを素材として、WASP社のFFF方式3Dプリンター「4070 ZX」を使用して作製された。(上部画像は作製された3Dプリント靴箱。出典:WASP社)

十二面体の形をした靴箱を3Dプリント

金型を必要とせず、自由な造形が可能な3Dプリンターであっても、靴が収納できる十二面体という形状の箱を作るのは簡単ではなく、箱全体の印刷には200時間以上を要したという。靴箱は上半分と下半分、靴を置くフィッティングプラットフォーム、および上部の小さなカバーの4つの部分に分割されて造形された。

完成した靴箱は、上半分と下半分はヒンジ結合によって接続されているものの、その他の部分はすべて3Dプリンターで作製されている。

上半分と下半分は後にヒンジで結合された
上半分と下半分は後にヒンジで結合された(出典:WASP社)

靴箱として機能するためには、すべての部品が互いに完璧に適合する必要があるが、WASP社が特許を取得している真空アクティブ制御(VAC)システムを使用。それにより印刷中の微動を完全になくしたことで、部品同士がずれることなく組み合わせることに成功したという。

WASP社の3Dプリンター「4070 ZX」

3Dプリント靴箱製作に使用された「WASP4070 ZX」
3Dプリント靴箱製作に使用された「WASP4070 ZX」(出典:WASP社)

特注の3Dプリント靴箱は、WASP社のFFF方式3Dプリンター「4070 ZX」を使用して作製された。

FFF方式は、プリンターがリール状の熱可塑性樹脂のフィラメント材料を連続的に押し出すことで造形する3Dプリント技術だ。

「4070 ZX」は技術資料や精密なモデルのプリントを行う産業用の3Dプリンターで、一般的な押出機と比較して2倍のグリップと3倍の力を提供する全金属ダブルギア押出機が搭載されている。さらには350℃に達するダブルØ1.75mm ZENXフィラメントホットエンドを備えた「ZXダブルエクストルーダー」も搭載されている。カメラが搭載されているため、印刷プロセスとタイムラプスのリモート監視も可能だ。

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国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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