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再使用可能な新規3Dマスク「θ(シータ)」―三井化学、名古屋大学ほか

三井化学株式会社、名古屋大学大学院工学研究科の堀克敏教授、同大発ベンチャーの株式会社フレンドマイクローブの3者は、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、3Dプリンターを活用した再使用可能な新規マスク「θ(シータ)」を発表した。

一目で分かる3Dマスク、θ(シータ)

1. 洗浄など衛生管理が簡易
再使用可能な樹脂製が使われている

2. エコフレンドリー
使い捨てになる不織布使用量は、従来の1/10

3. 蒸れや化粧転写が少ない
3次元設計により、皮膚への接触面積が少ない

4. ファッション性も考慮
樹脂の着色により、カラーバリエーションも豊富

不織布使用量は1/10に。性能はそのまま

不織布とは

読んで字のごとく、「織らない布状のもの」を指す。

繊維を糸や布に加工する技術を発見する以前の人類は、動物の毛皮や樹皮をほぐしたものを身にまとっていた。繊維を織ったり編んだりせずに布状にする。これが不織布の原形であるとのこと。
普通布状のものは、織ったり編んだりして作る。これに対し不織布は、繊維を一定方向またはランダムに集積して化学的に結合させたり、機械的に絡ませたり、圧力をかけた水流で絡ませたりして作る。

気になるθ(シータ)の性能

θ(シータ)は、再使用する「マスク本体」と使い捨ての「フィルター」から成る。三井化学は、「フィルター」用の交換用不織布を提供する。

同社は、堀教授およびフレンドマイクローブとの検討を重ね、マスク本体との最適化を図ることで、従来のマスク性能を維持しながらも使い捨てになる不織布使用量を従来品の1/10に削減することに成功したとのこと。

一般的な不織布マスクとθ(シータ)の仕様不織布の使用量比較
一般的な不織布マスクとθ(シータ)の仕様不織布の量は、歴然の差だ。

θ(シータ)は、フレンドマイクローブ社より、今月からクラウドファンディングMakuakeを通じ、先行予約販売の受付を開始されている。

「微生物技術」「環境・衛生技術」の知見を起源に持つベンチャー企業

フレンドマイクローブ社について

名古屋大学発のベンチャー企業。

「微生物技術」や「環境・衛生技術」の研究を行っている工学研究科堀研究室の成果を基に設立された。先進的なテクノロジーを駆使しながら、エコフレンドリーなビジネスを日々探求しているとのこと。

エビデンスのある高機能フィルターの使用を前提に、多くの譲れないこだわりを突き詰めた結果、今までにない形状のマスクにたどり着きました。初めは見慣れない形状のため着用を躊躇されるかも知れませんが、一度装着すると高機能フィルターとマスク本体の密閉性からくる安心感・少ない接触面積による快適性・肌への低負荷等、様々な効果を実感することが出来、皆様に気に入っていただけるものに仕上がったと自負しております。本製品が新しい時代の必須アイテムとして皆様に愛用していただけることを願っております。

θ(シータ)、開発者の声
株式会社フレンドマイクローブ、θ(シータ)開発担当者蟹江氏

また後日談として三井化学は、以前よりマスクの件で相談を受けていた愛知県みよし市に対し、同市の市役所にてマスクを寄贈した。

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シェアラボ編集部

3Dプリンタ―の”先進っぽさ”を感じさせる作りに男心をくすぐられる毎日。さまざまな業界にて活用されるアディティブ・マニュファクチャリングの今をお届けします!最近のニュースは、鳥を飼い始めたこと。

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