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2D CADから3D CADへ切り替える際のポイント

2DCADに代わり、3D CADを導入する企業が増えてきました。3D CADでは設計手法やデータ管理手法など、大きな違いがあります。事前の準備も少ない状態で何かソフトを選び、インストールして3D CADシステムを立ち上げようとしても、操作に戸惑い、運用方法も確立できず、導入に失敗することになります。3D CADソフト選定前の確認事項、導入後のトレーニング方法、ナレッジの共有蓄積方法、切り替え時の注意点などについて解説します。

3D CAD選定前に確認しておくこと3点

これから3D CADを導入しようするうえで「まず確認しておかねばならないこと3点」を挙げます。通常3D CADの導入では、設計だけでなく多くの部署がかかわることになるので、全社各部門からメンバーを選出してプロジェクトチームが組まれます。プロジェクトチームのメンバーは以下の内容をまず確認しましょう。

①社内エンジニアへのヒアリング

3D CADを選定する際には、まず社内エンジニアに対して現状の業務や、現在どのようなソフトを使用しているか詳細をヒアリングしてまとめておく必要があります。3D CADを実際に使用するのは現場のエンジニアであり、その業務に合ったソフトを選ぶことはもっとも重要なことです。

3D CADに変更する際は、過去の設計資産を活用できるかどうかもエンジニアにとって大きなポイントです。現在使用している2D CADのデータ形式を読み込むことのできる3D CADならば、過去の設計資産を活用することも容易です。変換すれば使えるのであれば、変換ソフトや、変換のための方法を確認しておく必要があります。

また、2D CADソフトだけでなく、解析やデータ管理に使用しているソフトなど、設計に係わるすべてのソフトについても、導入を検討する3D CADとの親和性を検討するためにもリスト化しておくことが求められます。

②出入り業者へのヒアリング

ハイエンド、ミドルレンジの3D CADの場合、出入りの業者が取り扱っていない場合もあります。事前に確認し、取り扱っている場合は、導入支援や導入後のトレーニング、サポートなどのサービスも含めて確認しておきましょう。

③クライアントへのヒアリング

多くの3D CADソフトは複数のデータ形式に対応していますが、対応していないデータ形式もあります。クライアントとデータを相互にやりとりする必要がある場合は、クライアントが現在どのようなソフトを使用しているかヒアリングしておき、導入予定の3D CADで対応できるか確認する必要があります。

3D CAD導入のためのトレーニング法

3D CADにはさまざまな機能があり、従来使用していた2D CADとは異なる操作方法も出てきます。機能を使いこなすためには、操作方法の習得は避けて通ることのできない課題となります。また、2D CADと3D CADでは設計手法も異なるので、そのような点も含めて使用に関するトレーニングは必要です。トレーニング方法には各種あります。

①スクールに通う

3D CADの操作方法を習得する方法として最初に考えられるのが、スクールに通う方法です。

例えばCAD利用技術者試験などの資格取得を目指すサポートスクールなどに通う方法があります。大手パソコンスクールの中には、3DCAD用のコースが設けられているところもあります。CAD利用技術者試験には、3DCADを対象とした試験もあります。CAD利用技術者試験はCADを使いこなすために必要な技能を問うものであるため、資格対策スクールを利用することで、3D CADの機能を効率良く学ぶことも可能です。

②民間セミナーへの参加

企業や一般向けに開講されている民間のセミナーもあります。セミナーは大手ITベンダーや3D CADのセミナーを専門とした会社などが開催しています。企業向けのセミナーでは、設計変更や他のソフト制作されたデータとの連携など、実際の業務で多く使う機能などを効率よく学ぶことができます。また受講人数によっては企業研修として講師に来てもらうことも可能です。

③代理店によるレクチャー

3DCAD導入時に使用方法のレクチャーを行っている代理店もあります。導入を問い合わせる際、講習やその後のサポート体制についても合わせて問い合わせておけば、導入を進めるにあたりスムーズに進みます。

データ管理手法の社内ナレッジの共有と蓄積

3D CADの導入と最初のトレーニングが終了した後は、新たなシステム作りが必要です。3D CADと2D CADでは設計手法が異なります。新たなデータ管理の手法が必要であり、導入プロジェクトチームは、現状のワークフローを確認し、設計ルールや運用マニュアルを作成、整備していきます。

設計ルールや運用マニュアルを作成では、プロジェクトチームのメンバーが中心となり、現場のエンジニアを中心にヒアリングを重ね、社内のナレッジの共有と蓄積を行っていきます。3D CAD導入には社内全体の考え方を変える必要があり、各部門間での調整が必要です。

2Dから3Dへの切り替え時の注意点

3D CAD導入では検図や承認、部品リスト管理などさまざまな点において新たなシステムが必要です。システム面では、部品表と3Dデータとの連携や、取引先で使われている3D CADとの互換性のチェックなども存在します。

ハードの面においても、現状稼働するPCにおいて、導入する3D CADが問題なく使用できるかの確認も必要になります。また、これまでに使用してきた2D CADで製作した図面を3D CADに取り込んで修正できるかなどのチェックも必要です。2D CADで製作してきた古い図面も、設計変更などのタイミングで3D CADのデータに描き直すなどの対応も必要になります。

企業規模と3D CADの導入台数によっては、導入に先立って社内サポーターの育成など、人材面での計画も必要になります。生産計画などとも調整を行い、負担の少ないタイミングでの3Dへの切り替えを行うなどの工夫も必要です。

まとめ

3D CADをスムーズに導入し、使いこなすためには、まず現状の2D図面の運用方法の見直しから始めるのがポイントになります。また、導入した3D CADの使用方法をどうやって社内で広めていくかなど、ナレッジの共有についても考えることが重要です。

アッセンブリシミュレーションやFEM解析など、すでにさまざまな検討が3Dデータ上で行われるようになりました。さらに3Dプリンターや3Dデータから直接加工を行うNCも登場するなど、3Dデータの重要度は日に日に増しています。2D図面が消滅することはなくとも、3Dデータが必須という現場は今後も増えていくと予想されます。

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