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6種類の金属パウダーの配合を実験できる―インステック社

2020年2月26日から28日までの3日間にわたって開催される「日本ものづくりワールド」。設計製造ソリューション展(DMS)とあわせて、第2回次世代3Dプリンタ展を見に行こうと思っていた方も多いのではないか。新型コロナ大流行のリスクを重く見て、出展を取りやめた企業も相次いでいるし、来場者も非常に少ない状況である。

だが、そんな中でも出展している企業は気合が入っていて、見応えがある展示が多い。シェアラボ編集部では、泣く泣く次世代3Dプリンタ展への来場を取りやめた方のために、会場での見どころを紹介していく。

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金属3Dプリンターのパウダーを自社独自配合で行いたいという要望は根強くある。しかしメーカーが公認のパウダーでないと材料の品質担保が取れないという問題をクリアしなければならない。そこを敢えてチャレンジする際には、どんな材料の配合が適切か、検証を行える環境が必要だ。

韓国の金属3Dプリンターメーカー、InssTek Inc.(以下、インステック社)は、金属3Dプリンターだけでなく、自社独自配合パウダー開発を支援する装置を開発・製造している。次世代3Dプリンタ展では実機展示が行われており、ブースには日本語が話せるスタッフがいて装置の説明をしてくれた。

上の写真は、造形材料の配合装置だ。装置の筐体を外した状態での展示を掲載しているのだが、6種類のパウダーをセットし、事前に指定した配合比率でパウダーを配合できるという。

ステンレスとインコネルの2つの材料を混合して、強度などを調べたグラフ。材料の配合比率により断面形状が変わり強度などが変化していく様子がわかる。

パウダーの配合比率を変えた材料を複数造形し、強度や剛性を計測する事で、コスト、材料性能を自社でもっとも必要とされる水準に調整することが可能になるという。こうした取り組みは自社の金属3Dプリンターの開発、そこでの造形経験による成果だという。

インステック社の大型金属3Dプリンター
ステンレスとインコネルを同時に利用して造形したサンプル。外側をステンレスで造形することで、材料費を抑えることが可能になる。

「私たちは韓国の3Dプリンターメーカーです。社員は50名ほどですが、若いメンバーが多く挑戦を続けています。自社で3Dプリンターを開発する以外にも、造形するためのデータ作成から造形材料の配合、試験、造形条件のあたり出しまで包括的にお手伝いすることができます。韓国に来てくだされば生産工場もご案内できますよ。」(インステック社 代表 Sun, Kyung-hoon氏)

韓国国内よりも世界での出荷数の方が多いとのことで、ロシアの航空宇宙産業などでも採用されているという。材料パウダーの配合装置、金属3Dプリンターの提供価格は非公開ということで、ブースにきて問い合わせしてほしいとのことだ。

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編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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