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XYZプリンティングがエンプラ対応・ハイスペックかつ低価格の3Dプリンター「ダヴィンチ Pro EVO」を販売開始

XYZ for PRO

XYZプリンティングジャパンは、2022年9月1日より、熱溶解積層方式3Dプリンターの「ダヴィンチ Pro EVO」を販売開始した。産業グレードに対応するハイスペック機種ながら、価格を抑え、希望小売価格239,800円(税込)にて販売している。(写真はダヴィンチ Pro EVO。出典: XYZプリンティングジャパン )

「ダヴィンチ Pro EVO」販売開始

XYZプリンティングは台湾に本社を置く大手3Dプリンターメーカーだ。世界的な 巨大EMS・ODMグループ である金宝グループ(年商360億ドル)傘下にあり、デスクトップ3Dプリンター分野においては世界最大手の一角だ。累計販売台数は24万台を誇り、2019年から産業用の大型装置にも取り組んできた。

2022年9月1日、XYZプリンティングジャパンは、FFF方式(MEX方式)の3Dプリンター「ダヴィンチ Pro EVO」の販売を開始した。エンプラ(エンジニアリングプラスチック)フィラメント対応で、自動キャリブレーション機能を持ち、高い精度を持ちつつも、手の届きやすい価格となっており、希望小売価格は239,800円(税込)だ。

対応フィラメント

産業用途の3Dプリンターでは、どんな材料が使えるかどうかが重要なポイントとなってくる。特に強度や耐熱性のような機能を強化したプラスチックをエンジニアリングプラスチックやスーパーエンジニアリングプラスチックと分類することがあるが、 「ダヴィンチ Pro EVO」 ではエンプラに対応している。のことだ。

一般的にエンプラは、硬く、熱で溶けにくいため、3Dプリンター用フィラメントとしては扱いにくくなる。フィラメントを熱溶解させるために、より高い温度が必要となるためだ。

ダヴィンチ Pro EVOはこうしたエンプラフィラメントにも対応するために、標準で260度に対応したエクストルーダーを備えている。また、300度に対応するオプションエクストルーダー(別売)を活用することで、更に幅広い種類のフィラメントが使えるようになる。

ダヴィンチ Pro EVOは、従来とは異なるフィーダー(フィラメントの固定と押出供給を担う)システムを採用した。この新しいフィーダーシステムは「フィラメントの固定力」を自在に調整することができる。これにより、柔らかいものから硬いものまで、様々なフィラメントを使うことができ、対応フィラメントの幅は更に広がった。

新型フィーダーシステム( 出典:XYZプリンティングジャパン )

自動キャリブレーション機能と優れた造形精度

ダヴィンチ Pro EVOでは、121箇所を自動検知するキャリブレーション(水平調整)機能を搭載している。タッチパネルから支持を出すだけで装置全体の水平レベルを自動調整し、再現性の高い造形が可能だ。

また、造形しながらも水平レベルを常にチェックし、正確さを保つ。これら徹底したキャリブレーション機能は高い造形精度に繋がっている。

ダヴィンチ Pro EVOによる造形サンプル(出典:XYZプリンティングジャパン)

その他機能

ダヴィンチ Pro EVOは、上記以外にも、ユーザーフレンドリーな機能が数多く採用されている。

・湿度調整

フィラメントの中には、大気中の水分を吸収して膨張する性質のものが存在するが、フィラメントが膨張すれば造形精度が担保できない。そこで、ダヴィンチ Pro EVOではチャンバー内の乾燥機能を導入し、吸水性フィラメントにも対応可能とした。

・柔軟な金属プラットフォーム

ダヴィンチ Pro EVOは、金属製の柔軟なプラットフォーム(ビルドプレートとも。造形物の土台となる板)を採用している。熱伝導率の高さは造形の安定性を高め、柔軟であるため造形物の取り外しが容易だ。

・造形中のパラメータ調整

ノズル温度や積層ピッチ、ノズルとプラットフォームの距離設定など、3Dプリンターには調整すべきパラメータが数多く存在するが、特にフィラメントの種類を変更した後は、パラメータの設定変更を忘れがち。 ダヴィンチ Pro EVO では、造形中にパラメータ変更ができ、造形の失敗を防止できる。

・静音性

ダヴィンチ Pro EVOは従来と比較して、高い静音性を実現した。XYZプリンティングジャパンの計測では、動作音は50デシベル程度であり、これは換気扇や家庭用エアコン室外機と同程度の音量、オフィスに設置してもほとんど気にならない。

・レーザー刻印機能

別売りオプションのレーザーモジュールを装着することで、JPGやPNGなどの画像データを元に、鮮明なレーザー刻印が可能だ。

その他基本スペックについては以下にまとめるので、購入を検討する際には参照して頂きたい。

価格 税込239,800円(税抜218,000円)
最大造形サイズ(W×D×H) 220×200×200 mm
積層ピッチ 0.05~0.4mm
対応材料(フィラメント) PLA / タフPLA / ABS / PETG / TPU / PA(ナイロン) / PC(ポリカーボネート) / カーボンPLA / メタリックPLA / PP(PP GF30) ※オプションエクストルーダー使用時:PC / カーボンPET(PET CF15)/ カーボンナイロン(PAHT CF15)
対応ファイル形式 .stl / .3mf / .obj / .igs / .stp / .ply / .amf / .3cp / .iges / .step / G-code
エクストルーダー最大温度 標準エクストルーダー:260℃高温エクストルーダー(別売りオプション):300℃
プラットフォーム最大温度 40~110℃
対応OS Windows 8~ / macOS X10.10~
レーザー刻印可能範囲(W×D) 220 x 200 mm
本体サイズ(W×D×H) 485×532×572 mm
本体重量 24 kg

リーズナブルな価格の3Dプリンターは個人・法人ともに検討の余地がある。廉価帯の3Dプリンターの高性能化は3Dプリンターユーザーのすそ野を広げる。ハードウェア性能に関して数年前の常識が一新される状況はパソコンやサーバー製品と同じ状況業界の発展を肌身に感じる出来事だ。

また、3Dプリンターで利用できる材料に関しては以下の記事にも目を通してほしい。
 https://news.sharelab.jp/study-knowledge-basic-resin-2/
 https://news.sharelab.jp/study-knowledge-am-mex/

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国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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