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Polyuse社製建設用3Dプリンターが国土交通省主導のPRISMプロジェクトで共同実証を行う

建設用3Dプリンターを開発する株式会社Polyuse(本社 : 東京都港区、以下 Polyuse )は、株式会社加藤組(本社 : 広島県三次市、以下加藤組)と、国土交通省主導のプロジェクト「PRISM」において、生産性向上の一手として建設用3Dプリンターによる排水土木構造物製造を、中国地方で初めて共同実証を行った。

加藤組とPolyuse社の企業ロゴ

国交省が主導するプロジェクト「PRISM」とは

現在、国土交通省を中心とした建設業界では、全ての建設生産プロセスでICTやAIなどを活用する「i-Construction」を推進し、建設現場の生産性を2025年度までに2割向上させることを目指している。PRISMはその一環で、建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクトの名称である。

今回のPRISM実証実験について

今回のPRISMでは、さらなる建設用3Dプリンターの国内普及の可能性を目指すべく、国土交通省中国地方整備局広島国道事務所・広島大学も参画した。PRISMプロジェクトにおいて産官学が連携するのは国内初の事例となる。

実証実験では、建設現場における生産性向上を目的に加藤組の施工管理のもと、実際の施工現場にて建設用3Dプリンターを活用し、排水土木構造物の現場製造が行われた。

加藤組による現地印刷風景

製造した構造物に対しては、広島大学の半井教授主導のもと、造形した構造物の外気温による初期硬化の変化、3Dプリンターによる造形物の経年劣化の推定検査、強度発現の変化に関する検査などの実施が行われた。

半井教授は今回のプロジェクトについて、以下のようにコメントしている。
「建設用3Dプリンターは建設業、特にコンクリート工の姿を劇的に変革させる可能性を秘めた、革新的な技術だと期待しています。現在のコンクリートは、型枠を組んで打込むという作業工程を前提としていますが、型枠が不要になればあらゆる形が自由に造形できます。廃棄物も減りますし、熟練技術者の不足問題も解決できます。コンクリートの品質に関しても、現在は硬化後に型枠を外さなければ表面の状態が確認できませんが、3Dプリントでは施工中に表面状態を直接に確認でき、もしも問題があれば硬化前に補修することもできます。また、施工手順も自由度が飛躍的に増大しますので、付属物は印刷中に埋め込むなど、新しい条件のもとで施工の最適化が進んでいくものと考えます。」

さらに
「施工方法は建設用3Dプリンターによって劇的に変化するものの、使用している素材がセメント系材料である限りは従来のコンクリート工学分野の知見が活用できることも多いと考えます。産官との共同研究などの連携により、技術の確立や普及に向けて貢献していきたいと思います。」と締めくくった。

広島大学での検証の様子

高齢化がすすみ、建設現場における従来のような職人技は次第に見られなくなってくる。3Dプリンターを活用した実験が、実際の現場で行われたことは大きな進歩であると言えるだろう。今後の動向にも注目したい。

Polyuse社について

Polyuse社は「建設業界をテクノロジーの力でアップデートする」をモットーに、シンプルな操作で安全かつ実用性のある技術開発から建設現場への導入支援、また建設現場に必要な機能やサービスの開発・運用までを専門チームで取り組むベンチャー企業だ。日本独自の建設現場の環境に即した建設用3Dプリンター、ソフトウェアや専用素材などを提供できる点で注目を集めている。

Polyuse社については、以前。前田建設工業株式会社とともに、建設用3Dプリンターを活用して土木構造物の施工を実施した共同実証実験を行った際の取材レポートをShareLab NEWS内で記事にしている。そちらもぜひ参考にしてほしい。

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国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関する情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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