生分解性に優れた「ソフトナチュラルフィラメント」を販売開始 ― GSIクレオス
株式会社GSIクレオス(東京都港区)が、 FDM方式の3Dプリンター用フィラメント「ソフトナチュラルフィラメント」の販売を開始した。 同製品には、Novamont社(イタリア)製の生分解性に優れた樹脂 「Mater-Bi(マタビー)」 が使用されている。 価格は約260mで7,150円(税込)。販売はGSIクレオス社のECサイト「Jolie Clothes」で行われる。
「ソフトナチュラルフィラメント」の特徴
ソフトナチュラルフィラメントはFDM方式の3Dプリンター専用のフィラメント(プリント素材)だ。FDM方式は「材料押出法(MEX方式)」の一種で、熱で溶かしたフィラメント樹脂を積層して造形していくものをいう。
FDM方式用のフィラメントは一般的に硬い質感であるものが多いが、生分解性に優れたプラスチック素材のマタビーを用いることで、ソフトナチュラルフィラメントは柔らかな質感と高い強度を併せ持つ素材となった。これにより、変形させながら使用するホースやジョイントパーツなども3Dプリントできるようになる。
GSIクレオス社は当初、マタビーを繊維化し、服飾素材にすることを目指していた。しかし、柔らかな質感のマタビーに強度を持たせることが難しく、使用用途を精査する中で、柔らかい質感が求められている3Dプリンター用フィラメントに可能性を見出したという経緯があるようだ。
今後は、FDM方式 の3Dプリンター用フィラメントのABS樹脂やPLAに替わる素材として、国内でのシェア拡大を図っていくとのこと。今後の動向にも注目していきたい。
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