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3D Systemsが新バイオテクノロジー企業 Systemic Bioの設立を発表し、創薬と開発を加速

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アメリカの3Dプリンターメーカーである3D Systems社は、新たに3Dバイオプリンティングの子会社「Systemic Bio」を設立したことを発表した。ヒト細胞から血管付き臓器モデルを3Dバイオプリントし、バイオプリントにより得られた組織を創薬ツールとして販売する事業で、2027年までに年間1億ドルの売上を目指す。(画像は3D Systems社により作成されたヒト血管系モデル。出典:United-Therapeutics社)

Systemic Bio社について

3D Systems社の完全子会社であるSystemic Bio社は、2021年5月に3D Systems社が買収し、子会社化したAllevi社の技術も活用し、3Dバイオプリントによりヒト細胞から血管付き臓器モデルを作製する手法を開発中だ。バイオプリントされた細胞は、すでにヒトの免疫反応を正確にシミュレートできることが証明されており、今後、医薬品の研究開発コストとリードタイムの削減に役立つと考えられている。そして最終的には動物実験の必要性の削減または排除を目指すとしている。

Systemic Bio社は3D Systems社から1,500万ドルの投資を受け、それを基に創薬ツールを開発・販売し、2027年までに年間1億ドルの売上達成を目標に掲げている。

Systemic BioのCEOには、Taci Pereira氏が任命された。Taci Pereira氏はAllevi社の最高科学責任者を務め、買収とともに3D Systems に入社。それからは、バイオプリンティング部門の副社長兼ゼネラルマネージャーを務め、3Dバイオプリンティングアプリケーション用の研究ツールの開発と商業化を主導してきた。過去には、ハーバード大学で生物工学の理学士号を取得し、ウィス生物工学研究所で働いていた経験もある。

独自のヒト血管統合臓器システム「h-VIOS」

Systemic-Bio社の「h-VIOS」プラットフォーム。出典:3D-Systems社

Systemic-Bio社の「h-VIOS」プラットフォーム。出典:3D-Systems社

Systemic Bio社はh-VIOSと呼ばれる独自の臓器オンチッププラットフォーム用に、非常に複雑な形状である血管付き組織をバイオプリントすることに成功している。

h-VIOSは、チップ上に構成され、血管つき臓器モデルを作製する際の土台や基礎となる。シリコーンなどの合成材料で作られる他のモデルとは異なり、よりヒトの組織に近いハイドロゲルが使用されている。これにより、ヒトの組織を非常に近しい高解像度な3Dバイオプリントが可能になった。

h-VIOSは、健康なものから病気のものまで、さまざまな臓器のヒト細胞を模すことができるため、新薬開発時の安全性と有効性をスクリーニングするための試験用組織製造で活用を期待されている。ヒトをベースとした生理学的に適切なプラットフォームは、新しい薬物療法の開発方法を変える可能性を秘めているといえるだろう。

今後3D Systems社は、Systemic Bio社を主軸に、バイオ分野でも3Dプリンティング事業をより本格化させていくと予想される。ShareLabNEWSでは、過去の3D Systems社のM&Aや、他社のバイオ3Dプリンター事例についても取り上げている。ぜひそちらもご覧いただきたい。

「3D Systemsが量産志向の回転するビルドプレート方式をもつ独3Dプリンターメーカーdp polarを買収」

https://news.sharelab.jp/3dp-news/ir/3dsystems-dppolar-220825/

「バイオ3Dプリンティング事例のまとめ」
https://news.sharelab.jp/?s=%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA

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