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2024年度「ミスミ学生ものづくり支援」商品提供開始

ミスミグループ社のニュースページより。

株式会社ミスミグループ(東京都千代田区、以下、ミスミグループ)は、2025年1月8日(水)より、2024年度「ミスミ学生ものづくり支援」の採択を受けた学生団体に対し、部品の提供を開始した。本年度は、10万円相当の商品を支援する「特別支援」として10団体、5万円相当の商品を支援する「通常支援」として100団体を選定し、合計110団体を支援するということだ。(上部画像はミスミグループのニュースページより。出典:ミスミグループ)

次世代ものづくり人材育成への取り組み

製造業では、労働人口の減少や人材の流動化に伴い、若年層を中心とした人材不足が深刻な課題となっている。特に高度な技術を要する製造現場では、人材の確保とともに、次世代を担うものづくり人材の育成が急務である。このような現状を踏まえ、単なる技術の継承にとどまらず、人と機械が高度に協調し、新たな価値を生み出す次世代型ものづくりの実現を目指した人材育成が必要とされている。

ミスミグループは、「ミスミ学生ものづくり支援」プログラムを通じ、工学系ものづくり大会や社会貢献活動に挑む学生を積極的に支援することで、学生たちがものづくりを通じて社会課題に挑戦し、実践的な経験を積む機会を提供する。これにより、技術力だけでなく創造力や課題解決能力を兼ね備えた人材を育成し、未来の製造業を支える原動力を生み出すことを目指している。また、本プログラムの支援を受けた学生たちが、技術や知識を活かして地域社会やグローバルな課題に貢献することで、ものづくりへの関心を広く啓発し、次世代を担う人材の裾野をさらに広げていくことにもつなげたいと考えている。

「ミスミ学生ものづくり支援」の概要

「ミスミ学生ものづくり支援」とは、工学系ものづくりに挑戦する学生団体を対象に毎年公募を行い、厳正な審査を経て選定された団体に対し、必要な部品を無償で提供するプログラムである。このプログラムの目的は、学生たちが製品の設計・製作を通じて実践的な技術を学び、ものづくりを通じた課題解決能力を高めることにある。

ミスミグループが提供する商品は、3,000万点を超える標準部品に加え、受注製作品のサイズ違いを含めると800垓(1兆の800億倍)以上のバリエーションを誇る。これにより、団体は多様なプロジェクトに対応可能な製品を自由に選択し、設計・製作を効率的に進めることができる。また、AIを活用した機械部品調達プラットフォーム「meviy(メビー)」を通じ、設計データをアップロードするだけで、特注対応品の価格と納期を即時に確認できる利便性を提供している。これにより、従来手間と時間がかかっていた特注部品の調達が大幅に効率化され、設計者の負担を軽減することが可能となっている。

機械部品調達プラットフォーム「meviy(メビー)」については以前シェアラボで取り上げている以下の記事を併せてご覧いただきたい。

選定された団体は、提供される商品を活用してロボットコンテストやフォーミュラ大会などの競技会への出場を目指すだけでなく、地域社会や学校内でのものづくり教室の開催、社会課題を解決するための技術開発など、多岐にわたる活動を行う。これにより、単なる技術の習得にとどまらず、社会的な意義を持つプロジェクトにも積極的に挑戦することが期待されている。

さらに、本プログラムは単なる物資提供にとどまらず、ミスミ自身も支援団体との交流や取材を通してフィードバックを受け取り、今後の事業改善や社会貢献活動に活かしていく姿勢を持っている。この双方向の関係を通じて、次世代ものづくり人材の育成と新たな技術革新への貢献を目指している。

支援概要

支援対象
選考を通過した“工学系のものづくり”に取り組む学生団体※2
合計110団体(特別支援:10団体、通常支援:100団体)
※2 高校、高専、専門学校、短大、大学、大学院 など

支援内容 
通常支援:1団体につき、5万円相当のミスミ商品
特別支援:1団体につき、10万円相当のミスミ商品

商品提供期間  
2025年1月8日(水)~2月18日(火)

特別支援団体

定数を大きく上回る応募の中から、次の基準を満たす団体を特別支援団体として選定した。社会貢献性の高い製作活動を行う団体、グローバル大会への参加を目指し、明確な目標に向けて高い意欲を持って活動する団体、ものづくりを通じて社会課題の解決を目指す団体、設立間もないながらも明確な意志を持ち積極的に社会貢献に取り組む団体を評価した。また、当社からの取材依頼等に対応可能であることも選考の重要な条件とした。

特別支援団体活動例
国際ロボットコンテスト参加、ロケットコンテスト参加、スペースバルーン(高高度気球)、ボッチャ関連装置開発、中古バイクのレストア など

通常支援団体

ロボットやロケットなどの大会に挑戦する団体に加え、地域の子ども向けものづくり教室の開催に力を入れている団体や、技術を活用して地域活性化や社会課題の解決に取り組む団体を「ものづくりの未来に貢献する団体」として評価し、通常支援団体に選定した。

通常支援団体活動例
国際ロボットコンテスト参加、フォーミュラ大会参加、ハイブリッドロケット開発、レスキューロボット開発、農業用ロボット開発、宇宙エレベーター開発、太陽光励起レーザー開発 など

ミスミグループとは

ミスミグループは、インダストリアルオートメーション分野を中心に、機械部品や工具、消耗品など幅広い製品をグローバルで31.8万社以上に提供する企業である。「メーカー」として自社での製造機能を持ちながら、「商社」として他社ブランド品も販売するという独自の事業モデルを確立している。このユニークなモデルにより、多様なニーズに応える製品ラインアップを持ち、顧客にとってワンストップで必要な部品を調達できる利便性を提供している。

また、「グローバル確実短納期」を強みとし、世界中の製造業現場で必要とされる部品を迅速かつ確実に供給する体制を整えている。自社製品に限らず、特注品や規格外のサイズの部品にも対応する柔軟性を持ち、製造現場における効率向上に大きく貢献している。これを支えるのが、徹底的に効率化されたサプライチェーンと、ITを活用した高度な在庫管理・物流システムである。

グローバル市場における信頼と実績を積み重ねてきたミスミグループは、今後も製造業の発展を支えるパートナーとして、より迅速で柔軟なサービスを提供し、顧客のものづくりにおける課題解決に取り組んでいく方針である。技術革新と効率化を通じて、持続可能な社会の実現にも貢献していく。

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