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米国海軍が海上でバラスト除去空気圧縮機の部品を3Dプリントして交換

アメリカ海軍の艦艇

米国海軍艦艇「USS Bataan(LHD 5)」は、同艦艇やその戦闘システムを管理する「海軍海域システム司令部(NAVSEA)」の支援を受け、艦載されている金属3Dプリンターで、バラスト除去空気圧縮機の金属パーツの製造・交換を5日間で完了した。これは海上を航行する戦艦が「補給部品」を3Dプリンターで自給自足できることを示した重要な事例といえる。(上部画像はアメリカ海軍の艦艇。出典:NAVSEA)

米国海軍が進める艦載3Dプリンターによる海上での製造・交換

NAVSEAは海軍の6つの司令部の中で最大であり、海軍の船舶、潜水艦、システムの調達、保守、近代化を担当している。船上の条件下で3Dプリンターがどのように機能するかなど、陸上の研究室活動からのデータも考慮しながら実践データを収集解析している。

バラスト除去空気圧縮機は、水陸両用作戦で船の喫水を下げるために、海水で満たされるタンクに加圧空気を送り込み、蓄積した塩水を排出するために使用される装置だ。今回はその部品である「噴霧器プレート」を艦載されているMeltio社の金属3Dプリンターで製造・交換を行った。海上で噴霧器プレートを製造することにより、費やす時間を軽減できる。

アトランティック海軍水上部隊司令官ジョセフ・ケーヒル氏は「この成功事例は、我が国の船員に最先端の技術が提供されれば、我々が自給自足できることを示しています。このようなテクノロジーが作戦の即応性に与える影響は、戦闘環境において非常に重要です。」と述べている。

米国海軍が進めるAMと切削工法の実践的な補給部品製造の取り組み

実際に米国海軍が艦載しているのは、金属3Dプリンターと切削装置を組み合わせたPhillips社のAdditive Hybridだ。

Phillips社のAdditive Hybrid
Phillips社のAdditive Hybrid(出典:Phillips社)

艦載装置の実物写真などの公開はされていないが、Haas TM-1 コンピュータ数値制御ミルにMeltio3Dレーザー金属ワイヤ蒸着ヘッドを統合したPhillips Additive HybridシステムであることがNAVSEAのサイトで明らかにされている。

すでに切削加工機であるHaasTM-1プラットフォームは、複数の航空母艦の海上環境で確実に動作することが実証実験済みだ。Meltio3Dの金属DED方式の3DプリンターヘッドHaas TM-1と統合することで、同じシステム内で付加造形と切削が提供できることが今回証明された。複雑な形状を持つ交換部品や難削材を限られた艦内スペースを有効活用して部品製造に用いることが期待できそうだ。

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国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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