大学や協力会社とともに、3Dプリンターで制作したフェイスシールドを全国の聾学校等へ寄贈―P&G Japan / 慶應義塾大学田中浩也研究室
P&G(プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社、以下、P&G Japan)は、「世界を変える力、未来を育てる力(A Force for Good, A Force for Growth)」のテーマのもと、さまざまな領域で取り組みを進めている。
P&G Japanは、同社製品の使用済プラスチック容器から再生したリサイクルプラスチック(PP)を一部原料として使用し、協力会社(4社)とともに、3Dプリンターで制作するフェイスシールドを寄贈した。(画像は、プレスリリースより引用)
全国の聾学校に3Dプリンター製のフェイスシールドを寄贈
現在、新型コロナウイルス感染症の拡大により、マスクの着用は当然のごとく推奨されている。しかし、聴覚障がいのある幼児・児童・生徒が学ぶ全国の聾学校などにおいて、口元を覆うマスクではコミュニケーションが困難となるため、マスクではなく口元が見えるフェイスシールドが必要とされている。ただ、大人サイズのフェイズシールドは市場に出回っているが、子供用の小さなサイズが入手困難である。
そこで、3Dプリンターの特性を生かし、子供たちから教師までに使用することができる複数サイズのフェイスシールドを作成し、寄贈することとなった。
なお、リサイクル素材等を使用しているため、高温・アルコール消毒が可能で、適切な手入れをしていただくことで長期間使用可能なフェイスシールドとなっている。また、学校には環境問題・プラスチックリサイクルを学んでいただく機会として、使用済プラスチック容器の再生の仕組みなどの教育資料なども併せて寄贈する予定だ。今後は、現場のニーズと受け入れ態勢を確認し、全国聾学校長会と連携して、約1万個の寄贈を進める予定とのことだ。
寄贈されたフェイスシールドについて
3Dプリントフェイスシールド Wakyuモデル(学校用)
慶應大学ソーシャルファブリケーションラボとエス.ラボ株式会社が共同設計したもので、以下のような特徴がある。
頭の大きさに合わせたサイズ のラインナップが用意され、3Dプリンティングならではの細かな寸法が調整可能なパラメトリックモデルを、世界にむけて公開予定 (Thingiverseにて公開予定) 。また「留め具」を付けられるため、別シートで好みの着せ替えが可能。大人・子供ともに表現の要素を加えることができる。
エスラボ独自の高速量産3Dプリンティングシステム「3Dプラント」に最適化されたデザイン・設計としており、1日に1000個以上の生産が可能。シールドフレームにリサイクルPPなどを用いることで、高温消毒・アルコール消毒が可能で繰り返しの使用に向いている。
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3Dプリンタ―の”先進っぽさ”を感じさせる作りに男心をくすぐられる毎日。さまざまな業界にて活用されるアディティブ・マニュファクチャリングの今をお届けします!最近のニュースは、鳥を飼い始めたこと。