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人気爆発!「水洗いレジン液」の販売を行うSK本舗って?

2020年1月29日から3日間に渡り、東京ビッグサイトで開催される国内最大級の3Dプリンティング & AM技術の総合展「TCT Japan 2020」。ShareLab(シェアラボ)編集部は同イベントのメディアパートナーとして事前情報をお届けしていく。

今や企業だけでなく個人が3Dプリンターを購入し、製品や部品を製造し企業に販売する時代となっている。特に光造形式の3Dプリンターは造形クオリティが高く、かつ安い物だと十万円以下で購入することができ、エントリーモデルとして適している。

今回取材を行った3DプリンターSK本舗(以下、SK本舗)は、 2018年6月に創業し、光造形方式の3Dプリンターと造形材料レジンの販売を行うと共に、自社独自でレジンの開発を行っている。彼らがなぜ3Dプリンターの世界に足を踏み出したのか。造形材料レジンの特徴とは。そして、TCT Japan 2020での見どころについて、SK本舗代表責任者の遅沢 翔氏にインタビューで伺った。

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好奇心が突き動かしたSK本舗の立ち上げ

―― 早速ですが、SK本舗さんに初めてお会いする方に向けて簡単な自己紹介をお願いできますか?

はい、私たちSK本舗は、エントリーモデルの光造形方式3Dプリンターと高品質なレジン、スライサーソフトの販売を行っており、最短即日配送を行っているオンラインショップです。

SK本舗の事の始まりは、もともと私が先端技術にすごく興味あり、趣味の一貫として個人的に3Dプリンターを購入したことにあります。幼少期から何かを自分の手で作ることが好きで、購入した3Dプリンターと、ネット上で無料配布されている設計データを用いて、船のフィギュアなど、試しでいろいろ作っていました。

―― なるほど。なぜそこから自分で販売していこうと思ったのですか。

自分で作っていくうちに、3Dプリンターのホビーユース、ビジネスユースの可能性を実感しました。また、当たり前のことですが、3Dプリンターで造形するためにはその造形材料が必要ですが、当時は国内で簡単に購入することができず、購入して手元に入るのが数か月程度かかることもありました。

そこで、国内でかつ店舗に行かずとも簡単に購入し、すぐに届くオンラインショップを立ち上げることにしました。取り扱う造形材料は、造形物の精度が高く、ある程度の耐久性がでる、光造形用のレジン液を選びました。

―― それが、2018年の6月なんですね。立ち上げ当時はいろいろ苦労もあったかと思います……

そうですね。まずは、比較的安価で高品質なレジン液が簡単には手に入らなかったので、レジン液を製造・販売するパートナー探しから始め、運よくあるパートナーに出会いました。レジン液はその製造工程上、どうしても材料の沈殿などが発生し、ロットごとにばらつきが出やすいのですが、彼らのレジン液は安定していて、安価であったため、試しに20リットルほど輸入してみました。

そして、立ち上げてから1か月。私自身もすこしSK本舗のことを忘れかけていたのですが(笑)、一本の電話が入り、そこからは、多くのお話をいただけるようになりました。

レジンだからこそできる造形

―― どのようなお客様が購入されるんですか?

今、お取引いただいているお客様であれば、ビジネスユースが半数以上で、その内の3分の1程度のお客様は歯科用に使われていますね。

レジン液だけでなく、3Dプリンター本体も、約15万円と他社の光造形3Dプリンターと比べると安価なため、大学の研究室が購入されることもあります。

もちろん、ホビーユースでフィギュアなどの制作に使われる方もいらっしゃいますが、数年前からレジン液を用いた光造形で高い精度が出せるようになってから、企業や教育機関が、試作などに用いることが多くなっています。

―― レジン液はどのくらいの数のラインナップがあるんですか?

商品数であれば数十種あります。代表的なレジンの種類であれば、「水洗いレジン」、「タフレジン(鈍器などでたたいても簡単に壊れない強靭性がある)」、「キャスタブルレジン(宝飾原型や鋳造用に適している)」、「フレキシブルレジン(柔軟で、弾力性があり、複数のパーツの組み合わせを想定した造形に適している」などがあります。

タフレジンを用いた造形サンプル

一番人気なのは、SK本舗で独自に開発した「SK水洗いレジン」です。

一般的なレジンは、無水エタノールなどを用いて造形物を洗浄する必要があるのですが、なかなか手間がかかり、また洗浄液はアルコールの匂いが強く、保管に困る方が多くいらっしゃいます。一方で「SK水洗いレジン」は水道水で洗浄することが可能で、非常に便利で、かつ、従来の水洗いレジンだと起きやすかった造形物のひび割れを抑えることができます。

一般家庭にも3Dプリンターが普及する世界に向けて

―― 創業から1年半、今後のSK本舗の方向性を教えてください。

この1年半、SK本舗は主にレジン液の販売に力を入れてきました。今後もまずは、国内で高品質かつ安価なレジン液の開発・販売を行っていきます。最近はセラミックの3Dプリティングが市場に出て来ているので、その造形材料となるセラミカルレジンの開発ができればと思います。

また、わたしたちSK本舗は、いずれ一般家庭にも3Dプリンターが普及する世界がありうるのではないかと考えています。

個人でも3Dプリンター本体と材料を購入できる価格帯は、誰もが製造者になれる可能性を秘めており3Dプリティングの可能性は無限大だと思っています。
そんな3Dプリティングの「ものづくり」の世界が、皆様に少しでも近づけるような取り組みを行っていきたいです。

その一環として、今はSK本舗オリジナルキャラクター「しゃっふるたん」を用いて、楽しく気軽に3Dプリティングについて学び、自分で造形することができるようを用いた情報発信を行っています。

ShareLab編集部がお土産にいただいた「しゃっふるたん」のフィギュア

―― 最後にTCT Japan 2020の来場者に向けてメッセージをお願いします。

わたしたちにとっては初のBtoB向けの展示会出展になります。安価な光造形方式の3Dプリンターはホビー向けとイメージされることがありますが、安価が故に、ビジネスユースのエントリーモデルとしても最適です。当日はブースに訪れていただき、レジン液と光造形方式の3Dプリンターを皆様に直接ご紹介さていただければと思います。

また、数が限られた先着順にはなりますが、「しゃっふるたん」フィギュアの配布も行う予定なので、ぜひお早めにご訪問ください。

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国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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