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DMMのオンライン無料コミュニティ「みんなの3Dラボ」開設!

みんなの画像ラボ

DMM.comは、Discord上のオンライン無料コミュニティ「みんなの3Dラボ」を開設した。3Dプリンティングに関する質問対応や、3Dデータ作成を実演するリアルタイム配信などが実施される。

DMMが展開する「みんなの3Dラボ」というAMコミュニティ

レンタルビデオのイメージが強いDMM.comだが、近年では、それ以外の分野でも広く活躍している。DMM.comが展開する3Dプリンティング受託生産サービス「DMM.make」は、2013年に始まり、現在では国内最大規模の3Dプリントサービスとなった。

>>DMMの3Dプリント受託造形サービス「DMM.make 3Dプリント」のサービス会員登録者数が19万人突破

また、法人から個人まで幅広い層へ3Dプリントサービスの拡充を目指し、3Dプリンティングに関するセミナーや展示会を積極的に開催している。特に個人でも優れたモノづくりを行っている人やモノづくりベンチャーとのコミュニティ形成を活発に展開している点に特徴がある。

>>3Dプリントに関する国内外の最新トレンドが無料で学べる「DMM.make 3Dプリント展示会 in AKIBA」

>>DMM.comが3Dプリンター活用展・セミナー・交流会を開催

そんなDMMだが、この度、オンライン上の無料コミュニティ「みんなの3Dラボ」を開設した。3Dプリンティングに関する様々なことを質問したり、情報を収集したりできるコミュニティを目指すという。

Discord上の無料相談所からスタート

「みんなの3Dラボ」は、DMM自身のサイト上で運営されるのではなく、オンライン無料チャットツール「Discord」上で運営されるサービスだ。「みんなの3Dラボ」では、質問者に対して、DMMスタッフや一般参加者が回答する。

一方で、自身が3Dプリンターで製作した作品や、3Dプリンティングに関するノウハウを投稿可能だ。投稿されたコンテンツは、SNS(Twitter, Facebook, Instagram)上のDMM公式アカウントからも投稿され、拡散の手助けをする。

3Dプリンターについて詳しくない人は、3Dプリンティングに関する知識を得ることができ、3Dプリンターに習熟した人は、自身の技術や製作物を無料で広告してもらい、フォロワーや評価を獲得できる、という仕組みだ。

コミュニティの形成や拡大には、そこに棲んでいる住人のコミットメントが非常に重要だ。DMM経由で3Dプリンターを購入したり、造形依頼を行っているユーザーからすると、中の人に直接相談できる場は非常に有益だし、大きな安心感につながるだろう。また類似の質問が繰り返し登場することで、ノウハウがコミュニティ全体に伝播していくことにもつながる。3Dプリンターに関心がある人は呼んでいるだけでも楽しいかもしれない。

Discord上でのやり取りの様子(出典:DMM.com)

リアルタイム配信でノウハウを伝える取り組みも

DMMは、今後、3Dデータ作成のリアルタイム配信を実施する予定だ。1時間ほどの配信で、質問を受け付けながら配信をし、都度その質問にDMMスタッフが答えていく。配信内で多かった質問は、後日コミュニティ内で共有し、解説を加えて記載する。なお、配信アーカイブもコミュニティ内にアップロードされる予定だ。これら一連の取り組みにおいて、DMM側はコミュニティの維持管理に人的工数をかけているが、多くはすでにあるインフラを上手に活用しているように見える。今後専門特化していくサービスビューロにとって参考になる事例となるだろう。

コミュニティとのアライアンスで生まれるナレッジを取り込もう!

3Dプリンティング技術はデジタルデータを扱うモノづくりのための技術だ。オンライン上のオープンなコミュニティでうまれる協創と親和性が高い。欧米ではdiscord上のオンラインコミュニティを通じた基礎研究や情報交換が盛んだ。コロナ禍の渦中において、大学の研究者がフェイスブックの公開グループなどでフェイスガードやマスクの3Dモデルデータの配布を行ったり、コミュニティによる設計改善がなされたこともあるし、Gitなどのコミュニティでは日々プログラムという情報資産でバグ取りやほかサービス連携機能などの開発などを通じて豊かになっていく取り組みもなされている。

日本でも「みんなの3Dラボ」のような無料コミュニティは今後も別媒体から登場することが予想されるし、こうしたコミュニティが広がっていくことで、3D設計や3Dプリンティング技術が当たり前の技術であるという意識も広まっていくだろう。企業に属する設計者や造形者も、自社内だけの閉じられた環境だけでの追及ではなく、緩やかに世界とつながることで、発想が広がっていくこともあるだろう。

企業同士ではできないから産学連携するという選択肢もあるだろうが、不特定多数による入門者向けのサポートコミュニティや、技術的な相談が気軽にできるコミュニティや駆け込み寺の存在は新技術の浸透には重要な役割を果たす。

EXTRABOLD社が複数のクライアント企業からの出向を受け入れたり、装置メーカー各社がユーザー会を組織し、ユーザー相互の交流を促す取り組みを図っているほか、群馬積層造形プラットフォームのように知識・ノウハウの教育プログラムと造形できるアトリエとセミクローズドなコミュニティをセットで用意しようという取り組みもある。

守秘義務や知財管理との兼ね合いもあるが、技術者相互の交流や技術蓄積の高めあいに取り組める場は今後の3Dプリンティング技術の浸透や発展に重要な役割を果たすに違いない。

国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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