大型モバイルコンクリート3Dプリンターを販売開始 ― プツマイスター社
ドイツの建設機械メーカーのプツマイスターが、大型モバイルコンクリート3Dプリンター「カーロス」の販売を開始した。同社は1958年設立の建設機械メーカーで、コンクリートポンプ車を中心に、コンクリート・モルタル作業用機械などを製造販売している。チェルノブイリや福島の原子力発電所事故の際には、同社の機械が緊急対応に貢献するなど、実績も多い。(上部画像は大型モバイルコンクリート3Dプリンター「カーロス」出典:プツマイスター社)
生コン施工車両をベースに開発した「カーロス」
プツマイスター社がこれまでのコンクリートポンプ車の製造ノウハウをもとに、今回開発したのが大型モバイルコンクリート3Dプリンター「カーロス」である。「カーロス」は型枠にコンクリートを流し込むのではなく、ノズルを立体的に操作して構造物を現地で製造することができるため、従来の建設手法に比べて、コンクリート壁の建設時間を大幅に短縮する。レイヤー積層方式を採用し、最大30cmの幅と6cmの高さでプリントが可能で、プリント速度は秒速10cmに達する。プリント範囲は26mということだ。
サステナビリティへの対応
「カーロス」はEV車両ということでプリントも電力のみで行う。建設現場でのCO₂排出量を削減するだけでなく、CO₂排出量を低減したコンクリート配合を使用することも可能だ。最大粒径8mmの標準コンクリートを使用できるため、生産プロセスの経済性にも優れているといえる。
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