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ATI、米海軍の金属3Dプリント施設建設をBMPI社から受注

ATI社のウェブサイト

アメリカテキサス州のダラスに拠点を置く金属粉末メーカーのATI社が、米海軍の原子力推進計画を目的とした部品開発を支援する契約をBechtel Plant Machinery Inc(BPMI社)から獲得した。この契約の一環として、ATI社はフロリダ州フォートローダーデール地区に3Dプリントを行う施設を建設、2024年半ばからの稼働を予定している。

BPMI社はアメリカ第2位の建設会社であるBechtel社の子会社である。この契約は、フロリダ州南東部の金属3Dプリントハブとしての地位を強化するもので、アメリカのサプライチェーンに長期的な影響を与える見込みだ。(上部画像はATI社のウェブサイト。出典:ATI社)

航空宇宙・防衛向けの3Dプリントを活発化

ATI社は今回の契約で、航空宇宙・防衛向けの積層造形と高性能材料の世界的メーカーとしての専門知識を提供する。稼働予定の施設においてATI社が提供する3Dプリント製品には、大型金属3Dプリントと、熱処理、機械加工、検査機能が含まれるという。この施設は、ATI社が3Dプリンターで造形したものを完成部品として組立てるところもまで対応できるよう設計されている。

今回の契約における施設建設について、ATI社の社長兼最高執行責任者(COO)であるKim Fields氏は、次のように述べている。

「この施設により、ATIは先進の付加製造材料と部品を提供する能力を最大化し、それら防衛産業をさらに発展させる部品に転換します。当社の顧客は、より堅牢で汎用性の高い材料と部品を、生態学的に持続可能な方法で生産することをますます求めています。この施設は、その両方を実現するでしょう。」

「この施設では、最新の積層造形技術とATI社の新しい粉末合金を組み合わせています。3Dプリント技術は、船舶建造の迅速化、作戦即応性の向上、コスト削減、戦闘能力の向上など、私たちのプログラムに多大なメリットをもたらします。」

近年、アメリカ海軍は積極的に3Dプリンターの導入と活用を行っている。すでに海軍の水上戦艦や潜水艦内にも3Dプリンターが常設されている。金型を必要とせず、自由な造形が可能な3Dプリンターは、現場における部品製造などに重宝される。

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