nTop社がcloudfluid社を買収し、設計から製造までのワークフローを強化
計算設計ソフトウェア分野で最先端を行くnTop社（アメリカ合衆国 ニューヨーク）は、ドイツの計算流体力学（CFD）ソフトウェア企業であるcloudfluid社を買収した。cloudfluid社の技術を取り込むことで、nTop社は計算設計において最先端かつ包括的なプラットフォームを提供し、エンジニアによる高性能製品の設計方法を革新する。（上部画像はnTop社サイトより。出典：nTop社）
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GPUネイティブCFDとインプリシットモデリングの融合でリアルタイム設計を実現
CFDは通常、複雑なメッシュ生成や長時間の計算を要するため、迅速な設計反復には不向きとされてきた。cloudfluid社は、GPUネイティブのソルバ技術を活用し、複雑なメッシュ作成なしで流体の流れを高精度に予測できる。この技術と、nTop社の業界をリードするインプリシットジオメトリカーネルを組み合わせることで、エンジニアはリアルタイムに近い速度で設計の反復が可能となり、画期的な製品の開発が実現する。
CFDの統合で設計プロセスを加速
nTop社のCEOであるブラッド・ローテンバーグ氏は、次のように述べている。
「私たちは、エンジニアが要件から設計までを、最新のコンピュータプロセッサの速度に応じて迅速に進められるようなソフトウェアを構築することに注力している。これこそが計算設計の力だ。最大の課題の一つは物理シミュレーションの計算時間であり、メッシュの生成や収束に時間がかかることがネックとなっていた。cloudfluidの技術は、nTopのインプリシットモデリングコアに直接統合されることで、CFDを反復設計プロセスに組み込めるようになる。今回の買収によって、私たちはCFDの機能を強化するだけでなく、他の最高水準のツールとの統合を加速するための社内専門性も向上させる。」
航空宇宙・防衛・ターボ機械分野での設計最適化と機械学習を加速
cloudfluid社の高速CFD技術とnTop社の計算設計プラットフォームの統合により、流体力学が重要な役割を果たす航空宇宙、防衛、ターボ機械などの分野での応用が拡大する。エンジニアはより複雑な形状を探求し、設計最適化を加速することで、推進システム、空力設計、熱管理システムを飛躍的に向上させることができる。また、本技術は、機械学習のためのデータ不足という課題にも対応する。シミュレーションデータは、デジタルツインや設計最適化における予測モデルのトレーニングに必要不可欠であり、今回の統合により、高品質なシミュレーションデータを低コストで生成し、意思決定の向上、イノベーションの加速、製造効率の改善を実現する。
nTop社について
nTop社は、高性能製品の設計と開発を迅速かつ効率的に行うための計算設計ソフトウェアのリーディングカンパニーである。航空宇宙、防衛、自動車、産業機械、医療、消費財など、世界400社以上のエンジニアリングチームに利用されており、設計プロセスの自動化と高速化を支援し、より優れた製品を迅速に市場投入できるようにする。nTop社は、既存の設計、解析、シミュレーションツールとシームレスに統合し、設計知識の共有、設計の反復スピードの向上、イノベーションの加速を可能にする。
cloudfluid社について
cloudfluid社は、ドイツを拠点とする計算流体力学（CFD）ソフトウェア企業であり、GPUネイティブのソルバ技術を活用した高速かつ高精度な流体シミュレーションを提供する。従来のCFDに必要な複雑なメッシュ生成を不要とし、迅速な設計反復を可能にするのが特長。特に航空宇宙、ターボ機械、熱管理システムなどの分野での活用が期待されている。
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