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横浜国立大、3Dプリント微細ハイドロゲルモデルの無機複合化に成功

横浜国立大学のプレスリリース

横浜国立大学の宮島浩樹 氏、向井理 氏、丸尾昭二 氏、飯島一智 氏の研究グループが、2024年2月22日、レーザー3Dプリント技術を用いてゼラチン誘導体を素材とする微細ハイドロゲルモデルを造形。モデル表面を無機物で修飾することで、有機物と無機物から構成される微細な有機-無機複合3次元モデルを構築に成功したことを発表した。

将来的な人工骨髄や骨置換材など、骨の微細な環境を再現した3次元骨モデルを構築するための技術として、再生医療への寄与が期待される。(上部画像は横浜国立大学のプレスリリース。出典:横浜国立大学)

研究開発の背景と成果

横浜国立大学の研究グループは、以前から骨を模倣した3次元骨モデルの開発を進めてきた。しかし、従来の有機物と無機物を複合化した3次元モデルは、溶液を押し出すノズルの径によって制限され、生体内のような微小環境を備えた微細モデルの造形は困難だという課題があった。

この課題解決のため、研究グループは架橋性ゼラチンをレーザー3Dプリントすることで微細なハイドロゲル3次元モデルを造形。その後モデルを無機複合化させることで、造形したモデルの構造を大きく変化させずに無機物を被覆する手法を開発した。この手法を用いれば、微細構造を持つハイドロゲルへの被膜の厚さや、ハイドロゲル内部への無機物の含有量などを制御でき、生体に近い微小環境の実現が期待できるという。

a)レーザー3Dプリントによる3次元pGelMAモデル造形の模式図 b)線幅600µmのpGelMA線状モデルの交互浸漬
a)レーザー3Dプリントによる3次元pGelMAモデル造形の模式図 b)線幅600µmのpGelMA線状モデルの交互浸漬(出典:横浜国立大学)
a)ピラミッド型モデルの概略図 b)レーザー3Dプリントによる3次元pGelMAピラミッド型モデルの交互浸漬前後
a)ピラミッド型モデルの概略図 b)レーザー3Dプリントによる3次元pGelMAピラミッド型モデルの交互浸漬前後(スケールバー: 500µm)(出典:横浜国立大学)

今後の展望

超高齢社会である日本では、骨疾患が増加しており、治療のためのより優れた骨置換材の開発が求められているという。レーザー3Dプリントで生体内の骨に見られる微細構造を構築し、無機複合化することによって骨のような無機物の生体界面を作り出すことは、生体内の環境を模倣した骨モデルの開発につながると考えられている。

研究グループは、今後さらに高精細な有機-無機複合3次元モデルを造形し、骨の内部に見られる微細構造を再現した骨モデルの開発を行い、人工骨髄や骨置換材など再生医療研究に貢献する3次元骨モデルの構築を目指すとしている。

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