1. HOME
  2. 業界ニュースTOP
  3. Wohlers Report 2025、AM業界の9.1%成長を報告

Wohlers Report 2025、AM業界の9.1%成長を報告

Wohlers Associatesのサイトより。

ASTMインターナショナル(アメリカ合衆国ペンシルベニア州)傘下のWohlers Associates(アメリカ合衆国コロラド州)は、アディティブ・マニュファクチャリングおよび3Dプリンティング産業に関する最新の調査報告書「Wohlers Report 2025」を発行した。本報告書は過去30年間にわたり連続して刊行されており、世界中の組織に向けて、AM業界の現状に関する詳細な指針、洞察、研究成果を提供している。(上部画像はWohlers Associatesのサイトより。出典:Wohlers Associates)

ASTMが全面監修、Wohlers Reportに新たな品質基準を導入

今回のレポートは、初めてASTMインターナショナルが全面的に開発プロセスを主導しており、同団体が誇る標準化と品質の伝統を背景に、報告書の構成に厳密性、透明性、そして業界優先事項との整合性が新たに加わった。

ASTMインターナショナル先進製造部門副社長のモーセン・セイフィ博士は、「ASTMの専門チームは、11のタイムゾーン、4大陸にまたがる40名以上のAMスペシャリストから構成されており、今号の報告書にはこれまでにない技術的深度と品質管理の厳格さが反映されている」と述べている。

またWohlers Associatesの市場情報担当ディレクター、マーディ・ジャムシード博士は「これらの高度に差別化された開発は、AM関係者にとって戦略がこれまで以上に重要であることを浮き彫りにしています。進化するAM環境に関する深い理解とタイムリーな情報を得ることは、事業に最適な戦略を策定・実行する上で不可欠です」と、述べている。加えて「品質、透明性、関連性、そしてアクセスの容易さは、Wohlers Report 2025の開発における主要な基準でした」と説明している。これらの目標に沿って、Wohlers Report 2025には、6大陸にわたる230名以上の専門家による寄稿、世界中の数百社の企業からの洞察、そして多数の新しい章が含まれている。

今回、日本からは、一般社団法人 日本3Dプリンティング産業技術協会 研究員 大庭氏と常務理事 松岡氏、金沢大学 教授 古本氏にShareLab編集部員の丸岡が加わり寄稿している。

AM市場、アジア主導で9.1%成長

同報告書によれば、2024年における世界のAM市場規模は219億米ドルに達し、対前年比で9.1%の成長を記録した。この成長の大部分は、アジア地域、特に中国市場におけるAM産業の発展によるものである。一方、EMEA(欧州・中東・アフリカ)およびアメリカ大陸(AMER)では、AM市場は横ばいあるいは微減傾向を示した。AMシステム製造部門は減少傾向にあったが、サービスプロバイダー、ソフトウェア、材料分野では成長が確認された。

材料分野が牽引するAMの産業化

また、材料分野の著しい成長は、AM技術のさらなる産業浸透を示唆していると指摘する。「Wohlers Report 2025」は、品質、透明性、関連性、アクセスのしやすさを基本方針として編集されており、6大陸にまたがる230名以上の専門家による寄稿、世界中の多数の企業からのインサイト、さらに複数の新章の追加により、内容が大幅に拡充されている。データソースの拡張、分析手法の説明、ライセンス提供の導入などにより、企業や学術機関でも活用しやすくなっているという。

市場動向の関連記事

今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から3つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。

国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

サイト内検索

関連記事

最新記事

おすすめ記事