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5G普及に伴う次世代アンテナ開発に向けBMFと戦略的パートナー提携を発表

無線通信部品製造をリードするSunway Communicationは、3DプリンターメーカーであるBMFとの提携を発表した。BMFの精密3Dプリント技術を生かし、次世代アンテナの開発を進めていく。

ミリ波対応アプリケーションの現状

5G通信が一般に普及し始め、国内でも利用可能範囲が拡大しつつある。5G通信では、従来の通信システムよりも高い周波数の電波が用いられ、通信用電子部品には、これまで以上の要求が課されることになった。

5G通信の普及もこれからという段階で、既に6G通信の構想は始まっている。電子部品への要求は高まるばかりだ。

マイクロ波(300MHz~300GHz、4G及び5Gで用いられる周波数帯域)の伝送・発振に広く用いられる導波管は、円形または方形の中空金属管で、損失が少なく、大電力の伝送が可能という特徴を持つ。導波管は、管の断面形状によって扱える周波数が決まり、今後利用が広がるであろうミリ波(30GHz~300GHz)を伝送するためには、更なる小型化が必要だ。

しかし、複雑な内部形状を持つ導波管を現状の加工技術で小型化することは難しい。無線通信部品はその性質上、大量生産が必要で、生産コストを抑えなければならない。

導波管の小型化、及びコスト低減のためには、製造方法の革新が求められる。

BMFとSunway Communicationの提携

無線通信部品製造の業界で世界的に活躍するSunway Communicationは、次世代ミリ波アプリケーションの開発のため、BMF(Boston Micro Fabrication)との提携を決定し、共同研究開発ラボを開設した。

提携の決め手となったのは、BMFの精密加工技術だ。3Dプリンターを用いたBMFの精密加工技術は、次世代アンテナや導波管に必要となる微細加工要求を実現するにあたって、大きな期待を受けている。

Sunway Communicationは、これまで培ってきた電子部品設計の経験とBMFの精密加工技術を合わせることで、より高品質な製品を市場に送り出すことを目指す。

Sunway Communicationの取締役副社長兼ゼネラルマネージャーのWilson Wu博士は、今回の提携について以下のように述べた。

「私たちは小型化に対するニーズを満たすための解決策を探していました。BMF社は急成長しており、その技術はすでに多くの産業で使われています。今回の共同開発提携により、Sunway Communicationの強みであるRFセラミック材料とアンテナ技術を活用し、研究開発を加速するとともに、リーダーシップの地位を向上することを期待しています。」

共同研究開発ラボの様子(出典:BMF)

BMFの精密3Dプリント技術

BMFの精密加工技術については、以前、当サイトでも扱った。

BMF、世界最高峰の精密水準を実現する業務用3Dプリンターを販売開始

±10μmの加工公差を保証するBMFの3Dプリント技術は、Sunway Communicationとの技術提携において、大きな力を発揮することだろう。

航空宇宙産業や住宅建設への応用に比べ、電気・通信分野において、これまで3Dプリンターの活用は消極的だった。これは、電気・通信分野における部品単価の要求が大変厳しいことを反映していると考えられる。

しかし、今回の提携は3Dプリンターの活用がコスト面においても優位性を発揮し始めたことを示唆している。今後、この分野でも3Dプリンターの活用が拡大していくことを予感させる。

BMF社製セラミック構造物(出典:BMF)

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