3Dプリンターで創造された箱根芦ノ湖の宿泊施設のオブジェ ― SUKIMA lab・BUFF社
箱根芦ノ湖畔に位置する宿泊施設に、SUKIMA labとBUFF株式会社が共同で3Dプリンターを使用し制作したアートオブジェが設置された。自然と技術の融合から生まれたこの作品は、湖とその周辺の豊かな自然を反映し、訪れる人々に新たな体験を提供する。(上部画像はエントランスに設置されたアートオブジェ。出典:SUKIMA lab)
3Dプリンターで作製した有機的な造形
このプロジェクトでは、3Dプリンター技術を駆使し、自然の規則性と有機性を象徴する造形を生み出した。緻密な設計と多層的な色の塗装が施され、光による色彩の変化を取り入れることで、湖畔の自然光と調和し、訪れる人々に独自の美的体験を提供することを目指している。
3Dプリンターを用いて素体を制作し、形状は、自然の織りなす規則性と有機性、湖の静かな波の揺らぎを表現したとのこと。何層にも色を塗り重ね重量感のあるテクスチャは、芦ノ湖の周辺に聳え立つ樹齢300年を超える美しい杉の大木や土地を形成する岩々の表情を表現している。光の当たり方により色が変わる偏光塗料をちりばめ、湖の水面にあたる光を表現するという、あとは土地を形成する岩々の表情など、作品の中には細かな配慮がなされている。
芦ノ湖の宿泊施設におけるアートの役割
芦ノ湖の宿泊施設に設置されている3種類のアートオブジェは、来訪者に特別な体験を提供する重要な役割を果たしている。このアート作品を通じて、自然の美しさや地域の文化を感じ取ることが可能であり、宿泊施設の魅力を向上させ、とくに記憶に残る空間を演出している。
プロジェクトが目指す未来のクリエイティブな表現
このプロジェクトは3Dプリンターを活用した芸術制作で、新たなクリエイティブな表現の可能性を見出している。技術と自然、伝統と革新の融合によるアート作品を通して、人々の感性を刺激し、豊かな体験を提供することを目指す。3Dプリンターで従来では不可能だった部分を可能にし、うまくアートに取り入れる技術は、芸術と技術の境界を拡張し、次世代クリエイターへ新しい表現の道を示すことに貢献している。
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