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Ultimakerの新機種S7発表会レポート

2023年1月25日、Ultimaker社の3Dプリンタ―の日本総代理店であるBrule Inc.が新製品発表会にて、Ultimakerの最新機種「S7」に関する情報を発表した。

Ultimakerは オランダに本社を置くFDM方式の3Dプリンターの老舗の一つで、早くから産業用途での廉価帯装置の販売に積極的で、多くの企業に採用実績がある。2022年には、Stratasys社傘下のMakerBotと事業統合を発表し、大きな話題となった。

合併後に登場したUtlimakerの新製品がS7ということで、その動向には大きな注目が集まっていたところだった。日本では近接・同価格帯で3Dプリンタ―装置を展開する、Raise3DやXYZプリンティングなどと並んで、人気を博している。

Ultimaker S7の3つの特徴

新製品「S7」の製品の特徴や造形サンプル、材料の展示が行われた新製品発表会では、製品の進化を感じさせる3つの特徴が紹介された。

総代理店であるBrule Inc.の黒崎氏によると、新製品の特徴は以下の3点だ。

1)ガラス製のビルドプレートの仕様変更
(取り外しできるやわらかい材料になったことで、剥離時の造形物損傷を抑制)

 新製品発表会での投影資料「フレキシブルビルドプレートで造形の成功率と使い勝手を向上
新製品発表会での投影資料「フレキシブルビルドプレートで造形の成功率と使い勝手を向上」

ビルドプレートにしっかり吸い付かないと3Dプリンタ―での造形はうまくいかないが、強く食いついてしまうと、取り外しの際に、ワークにダメージが入る。

ビルドプレートがガラス天板であった「S5」は、取り外しの際に、ワークに好ましくないテンションがかかることもあったが、「S7」では、プレートがやわらかくしなることで、ワークへのダメージを最小限に、取り外しが可能になった。

2)AirManagerを搭載し、排気中の超微粒子を95%キャッチして、清浄な空気を排出

AirManager
UMS7 Air Manager

初期の3Dプリンターに比べると、造形中の匂いはだいぶ抑えられている機種も多いが、樹脂を溶融し造形するという原理上、動作中の匂いを気にする利用者は多いだろう。

新装置のUltimaker S7では、いわばフィルター付きの換気扇であるAirManagerと名付けられた新機構が、造形庫内の微粒子をキャッチし、フィルターで除去することで、溶融した材料による刺激臭を抑える働きを果たしている。

3)従来機種と同様に、280種類を超える樹脂を使用可能

Polymaker社などの複数の材料メーカーと連携することで、実に280種類以上の材料に対応することができるのも、Ultimakerの魅力として健在だ。まだ日本未発売の材料なども存在するが、日本でも多くの材料が利用できることは間違いがない。

上記に造形サンプルの例を撮影してきたが、左に示すマスキングプラグはTPUを材料に、50分で製造可能で、コストは$2.89(約380円)。中央のサンプルはベルトのバックルのようなものだと思われる。右のサンプルは、直線だけでなく、曲線も多次元的に表現できるところに目を見張るものがある。

FDM方式の樹脂3Dプリンターはチームで使いやすいことが大きな武器

ブルーレインク黒崎氏

黒崎氏によると、「製品開発に取り組む設計者が気軽に使える3Dプリンターをご検討中であれば、FDM方式の3Dプリンターが手軽です。特にスライサーと呼ばれる3DCADデータを造形時に取り組み変換するソフトの完成度は利用者の利用時のハードルを下げる重要な要素です。UltiMakerは水溶性サポート材を利用できますので、サポート除去用のミキサーを利用すれば、手間も少ないです。」ということだ。

FDM方式が開発現場で人気である理由の一端を紹介してくれたわけだが、「25,000 人を超える顧客が毎日UltiMaker S5 を使用して革新を行っている」とUltiMakerのCEOである Nadav Goshen 氏の談話も力強い。(写真はS7の横に立ち、S7を紹介する黒崎氏)


これまで、ShareLabでは3DプリンターのM&AやUltimakerについての記事を掲載してきた。それらの記事については、以下を参照されたい。

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ShareLab編集部

メーカーの研究開発職として新素材開発に従事後、特許庁で特許出願の審査業務を10年以上経験。弁理士として独立後は、企業の知財戦略をサポートする傍ら、3Dプリンターをはじめとした先端技術に関する情報発信を行っている。趣味は深夜のショッピングチャンネル鑑賞。

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