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3Dプリンター世界市場は前年同期比で27%成長!2022年第2四半期ーSmarTech Analysis

四半期

3Dプリンティング業界の調査会社であるSmarTexh Analysisは、2022年第2四半期の世界市場データを公開した。業界全体の市場規模は前年同期比27%の成長となり、金属3Dプリンターは特に好調。一方で、成長は鈍化傾向にある。

世界的3Dプリンター市場の動向

3Dプリンター業界は、新型コロナウイルスの影響により、2020年初頭に大きな打撃を受けたものの、以降1年半の間、好調な伸びを見せている。

SmarTech Analysisの最新の報告によれば、2022年第2四半期(4~6月)の市場規模は前年同期比27%の増加となった。一方、サプライチェーンの混乱と景気後退への懸念から、成長の鈍化が見られ、これまでのように好調な市場の伸びは続かないだろうとの見方もある。

実際、ハードウェアに関しては、市場規模が減少に転じた。

AM市場のセグメント別及びトータルでの規模(出典:SmarTech Analysis)

各セグメントの割合に見るAM産業

こうした市場レポートは、金額が正しいという見方ではなく、大きな傾向を理解するべきものだ。このグラフから読み取れるのは、産業構造としての装置、材料、受託造形サービスなどが占めるセグメントごとの構成比率と、経年での変化の2点だろう。

セグメントに関して触れると、装置がやや材料を上回る程度、受託造形サービスが装置と材料の合計をやや上回るような比率だ。四半期ごとの推移を見ていくと、右肩上がりの傾向にあり、市場は成長していると言えるだろう。

金属3Dプリンターの躍進

現在3Dプリンター市場の40%を占める金属3Dプリンターは、樹脂3Dプリンターよりも高い成長を維持している。

SmarTech Analysisは、ここでも「サプライチェーンの混乱」が関わっていると指摘する。すなわち、サプライチェーンが混乱することで金属部品の輸送コストやリスクが増大し、部品生産ツールを内製化する動きが強まり、結果として金属3Dプリンターの導入が進んでいるのでは、との見方だ。

従来から金属3Dプリンターの活用が広がっていた航空宇宙分野では、その利用がさらに広がった。金属3Dプリンターの特徴が遺憾なく発揮される分野においては、今後とも、その利活用が拡大していくことだろう。

調査会社SmarTech Analysisコメント

SmarTech Analysisの研究担当上級副社長であるScott Dunham氏は、3Dプリンター市場の全体的な流れについて、以下のようにコメントした。

「第2四半期はAM業界にとって大成功でしたが、パンデミックの期間中、そしてパンデミック後のサプライチェーンの混乱の時代まで、素晴らしい成長を遂げてきたこの業界に、経済状況全体が追いついてきた、と言えるでしょう。たとえ成長が鈍化したとしても、AM企業群は有利な立場にいます。2022年がAM業界にとって記録的な年になることは間違いありません。また、2022年以降の見通しについても、航空宇宙が好調に回復し、消費財やエネルギーにおける新たなビジネスチャンスが活気づくため、かなり明るい見通しとなっています。」

マイナスな外的要因と景気後退懸念でAM業界も次世代に向けた再編が進む

AM市場はコロナ禍を通じても成長してきたが、ロシアのウクライナ侵攻や半導体不足の長期化などのマイナスの外的要因で減速がみられる。こうした長期化したマイナスの外的要因は株価下落や景気後退懸念を市場にもたらしており、あおりをうけてレイオフを行う企業も散見される。例えば米国カーボンはリストラを発表し、経営幹部も含めた人員更迭を始めているし、ゼロックスもAM事業の縮小を発表した。

一方で3Dシステムズのように技術的資産を持つベンチャーを継続的にM&Aする企業もある。成長する金属AM市場のM&Aでいうと、デスクトップメタルは、金属AMのバインダージェット技術に優れたExOneを買収し技術資産を取り込み体制を強化した。対するマークフォージドも、デジタルメタルを買収しバインダージェット技術を取り込み今後の金属AMによる量産市場に一歩も引かない構えだ。一方でニコンのように航空宇宙分野向けに成長する高性能金属部品向けAM市場で大きな存在感を誇る独SLMソリューションズを買収するなど、独自技術に短期的にはこだわらず、存在感を大きく高めるM&Aを行う企業も出てきた。

時代の転換点ともいうべき世界情勢の激動が続く中、AM市場は再編を行いながら成長を続けている。試作や治具だけではなく、最終部品への製造に用いるトレンドが今後も続く中、そこでどんな企業が市場を伸ばしていくのか。目が離せない状況だ。

3Dプリンター業界のM&Aに関する関連情報

NASDAQ上場を果たしているAM企業の企業業績やM&Aへの取り組みはNASDAQ上場の3Dプリンターメーカーの業績から見るAM業界の現在と未来をご参照いただきたい。樹脂も金属も扱っている企業3社を取り上げて業績推移や取り組みをまとめている。

産業用装置に次世代の成長をかけるニコンが独金属3DプリンターメーカーのSLM社買収を発表に関しても改めて見返すのもよいだろう。ニコン、新たにAM関連企業2社への出資を発表-Hybrid Manufacturing Technologies Global, Inc.、Optisys, Inc。ニコンは宇宙開発用途で成長するサービスビューロも相次いで傘下に収めるなど、世界のAM市場に殴り込みをかけている。

国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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