Barillaが3DプリントパスタのSPAGHETTO3Dを発表
イタリア最大級の食品会社で、パスタメーカーのBarilla社が、自社が展開中の3Dプリントパスタブランド「BluRhapsody」において、新作となる「SPAGHETTO 3D」の販売を開始した。価格は15.9ユーロ(約2,500円)。画像は新作の3Dプリントパスタ「SPAGHETTO 3D」(出典:Barilla社)
手軽に楽しめるパスタ
「SPAGHETTO 3D」はデュラム小麦を原材料とし、それを粗びきにしたデュラムセモリナで作られる。これは伝統的なパスタと同じだ。「SPAGHETTO 3D」は底辺3センチ、高さ2.3センチの小さなサイズでフィンガーフードとしての利用が想定されている。このことから、パスタを「メインディッシュ」ではなく、例えば前菜、屋内だけでなくピクニックなどでも「手軽に美味しく楽しめる食品」として提供されている。
「SPAGHETTO 3D」は冷やしたり凍らせたりしても使用できるため、従来のパスタでは考えられなった独創的な料理も生まれてくるだろう。
「BluRhapsody」のマーケティング・事業開発マネージャーのValentina Parravicini 氏は新作となる「SPAGHETTO 3D」について「伝統とテクノロジーを並列させることで想像力を揺さぶり、習慣から離れ、新しい美食体験へと人々を誘うために、『SPAGHETTO 3D』と名付けたかったのです」と述べている。
「BluRhapsody」ではすでにキューブ型、星型、ハート型の3Dプリントパスタも販売されている。それらの特徴としては、どれも器の形をしている点が挙げられる。しかし、新作の「SPAGHETTO 3D」はグルグルとしたらせん状になっている。これは本来我々がよく目にする、いわゆるフォークでパスタを巻いたときの形状で、新作でありながらもどこか見慣れた雰囲気があるのもおもしろい。
3Dプリンターは複雑な形状を容易に造形できる点に大きなメリットがある。フード3Dプリンターは、培養肉や、人の手を介さずに食品を作るといった事例に注目が集まるが、3Dプリンターならではの造形力を活かした複雑な形状の食品という方向性にも発展していくのかもしれない。
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