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テキサス発・新型建設用3Dプリンター「フェニックス」が登場 ― ICON社

新型建設3Dプリンター「フェニックス」

アメリカ・テキサス州の建設3DプリンターメーカーICON社が、新型建設用3Dプリンター「フェニックス」を発表。この「フェニックス」はロボットアーム型3Dプリンターで、最大8.2メートルの建物を建設可能だ。カーボン排出量を削減する新混合セメント「カーボンX」も同時に公開された。これらの技術は、建設業界のサステナビリティ向上に貢献する取り組みだ。(上部画像は新型建設用3Dプリンター「フェニックス」出典:ICON社)

「フェニックス」の特徴と能力

「フェニックス」は従来の建設技術に比べて、より高速かつコスト効率の高い建設プロセスを目指している。特に、大型構造物や複数階建ての建物の建設に適しており、なんと一度のタスクで建設することが可能となっている。ICON社のフラッグシップモデルの「ヴァルカン建設3Dプリンター」よりも高速で精密な3Dプリンティングが可能だという。

フェニックスのエンジニアリング プロトタイプと高さ 27 フィートの建築デモンストレーション構造物
フェニックスのエンジニアリングプロトタイプと高さ27フィートの建築デモンストレーション構造物(出典:ICON社)

「カーボンX」は環境に優しい新世代セメント

同時に公開された「カーボンX」は、ICON社によって開発された新世代のセメント系材料で、ICONで採用される住宅建設資材で、最もカーボンエミッションの排出量が少ない。環境への影響を最小限に抑えつつ、耐久性と強度を損なわないよう設計されている。建築分野では環境対応性能は非常に重要視されるようになってきた。3Dプリント建設においてもサステナブルな建設資材としての潜在能力は重要な役割を果たすことが期待されているところだ。

フェニックスのエンジニアリングプロトタイプと高さ27フィートの建築デモンストレーション構造物の動画(出典:ICON社)

ICON社のビジョンと建設業界への影響

ICON社は創業以来、建設業界におけるイノベーションとサステナビリティの推進者として着実に取り組みを続けてきた。同社のビジョンは、持続可能な建材の使用と先進の3Dプリント技術の組み合わせにより、環境への影響を減らしつつ、建設プロセスを効率化することにある。ICONは、建設業界における新たな基準を設定し、低コストかつ迅速な住宅提供を可能にすることで、社会的な課題解決にも寄与することを目指している。

持続可能な建設技術の未来展望

この技術により、資源の有効利用、建設廃材の削減、施工期間の短縮が可能になる。ICON社のような企業が推進するイノベーションは、低炭素社会への移行に貢献し、より環境に優しい建設方法の普及を促進する。

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今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から3つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。

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