イトーキが3Dプリンターで専用パーツを追加できるデスクを発売
オフィス家具メーカーの株式会社イトーキ(東京都中央区)が、2023年9月1日に、在宅ワークやホームオフィス向けの省スペース設計の家具「サリダPSデスク・ラック・ワゴン」の販売を開始した。商品は、デスク、ラック、ワゴンを自由に組み合わせて使用でき、さまざまなアクセサリーが付属する。
また、無償提供される3Dプリンター用データを出力することで「アドオンパーツ」として自分好みにカスタマイズした使用も可能だ。
価格はデスクが20,900円、ラックが13,900円、ワゴンが14,900円(すべて税込)。(上部画像は「サリダPSデスク・ラック・ワゴン」の使用イメージ。出典:イトーキ社)
デスクとラックに取り付け可能な「アドオンパーツ」
販売されるデスクとラックには、取り付け可能なアクセサリー「アドオンパーツ」として3Dプリンター用の出力データが無償提供される。3Dプリンターでアドオンパーツを造形すれば、自身の好みに合わせたカスタマイズが可能だ。3Dプリンター用データは長岡造形大学の森本准教授が設計したもので、イトーキ社のウェブサイトで公開されている。
ユーザー自身で3Dプリンターを用いて造形する場合、同じデータをもとにしていても、3Dプリンターの造形方式や機種によって、完成品にはバラつきが生じる恐れがある。また、造形はできてもサポート材が取り外しにくい場所についてしまい、手作業での加工が必要になることもある。
それらの懸念点を可能限りクリアできるよう、提供されるアドオンパーツデータはすべてのパーツを横倒しの状態で出力できるように設計してあるなど、さまざまな工夫がなされている。
環境負荷の低減や広がるユーザーニーズへの対応など、製品に求められる要素は増加し続けている。そのような中、パーツを1個単位で製作できる3Dプリンターなら、製造エネルギーや材料使用量の増加を避けつつ、ユーザーのニーズを満たすことができる。自身でデータ作成ができる人なら、新たなパーツを開発することで、自分に合わせて効率的な作業環境を構築することも可能だ。
金型なしで造形が可能な3Dプリンターは、その造形の自由さに特徴がある。製品そのものであらゆるニーズを満たそうとするのではなく、3Dプリンターで自分好みにカスタマイズをするのだ。
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