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速報! TCT Japan会場で見つけた最新トピックス ― TCT Japan 2023レポート第1弾

GE Additive バインダージェット

2023年2月1日(水)から3日(金)まで東京ビッグサイトで開催されている3Dプリンティング & AM技術の総合展「TCT Japan 2023」。主催者情報では、初日はコロナ前水準の9,000人に迫る来場者を迎えた(同時開催展含む)。本稿では、ShareLab(シェアラボ)編集部が見つけた興味深い出展ブースの一部を速報としてご紹介したい。

>>TCT Japan 2023公式サイト

>>海外発の新工法から金属3Dプリントの後処理まで ― TCT Japan 2023レポート第2弾

>>まだまだあった!TCT Japan 2023の見どころ報告 ― TCT Japan 2023 レポート第3弾

45g/円から使える樹脂造形サービスのサブスク ― オリックス・レンテック 、 B’full

サブスク3Dプリントは、オリックス・レンテック株式会社と株式会社B’full(ビーフル)が複数の自動車関連企業に1年間提供してきた実績の上で、満を持してリリースしたサービス。造形重量5kgまで依頼回数4回で60万、造形重量10kgまで依頼回数5回で90万など、上限を決めた樹脂造形のサブスクリプションサービスを提供している。

「毎回見積を取り、稟議を起案し、発注書のやり取りを行うと1日、2日のタイムラグが出ますし、事務作業も煩雑です。サブスクであればその負担がなく使いやすいとご好評をいただいています。」(オリックス・レンテック株式会社 近藤氏)

高性能な業務用3Dプリンターを導入していない企業にとっては、装置の維持費、使いこなせるオペレータの人件費、材料費を加味すると、都度発注するよりもコストメリットがある。 B’full社はフィギュアの量産を受託している日本でも有数のサービスビューロだが、そこで培った塗装のノウハウを活かして、造形料金の2割程度の費用負担で塗装にも対応しているという。

セラミックス3Dプリンター ― LITHOZ(総代理店:アズワン、受託造形:三井金属鉱業)

金属の次はセラミックス。アズワン株式会社のブースでは、LITHOZ社の3Dプリンターが紹介されていた。光造形技術で造形し、焼結させることでセラミックス部品を製造する。日本での医療認可は未取得だが、スペック的には医療グレードに対応する。

「LITHOZ社はセラミックス分野で実績のある3Dプリンタ―装置メーカーです。アズワンは総代理店として対応しています。受託造形も提供しておりまして、提携している三井金属鉱業社が担当します。国内なのでリードタイムも短く、日本語での意思疎通も可能ということで安心していただけると思います」(アズワン株式会社 佐久間氏)

LITHOZは、昨年ドイツで開催されたFormnextでも「連続生産可能」という強みをアピールしており、電子部品、食品、医療、航空宇宙などさまざまな業界で利用が期待されているセラミックス部品の連続AM製造に、多くの部品メーカーが関心を寄せていることだろう。

AM製造できるかをBOMリストからAIが判定、コスト試算も ― DMM.com

国内最大級のオンライン造形受託サービスを展開するDMM.comは、法人ユーザー向けに、部品リスト込みのCADデータを解析し、AM製造可能かを判定するサービスを提供している。海外の解析サービスを利用して、BOMリストを読み込ませることで、AM製造できる部品かどうかの評価(また、修正を加えればAM製造が可能かどうかの判断)、価格や納期、CO2排出量もシミュレーションできる。

「営業がデータをお預かりして、画面を見ながらご案内します。始めたばかりのサービスで手探りですが、可視化できることで具体的に検討いただけると思います。」(DMM.com 渡邉氏)

写真左のような画面だが、工法によって、定量的にコストや納期がどのように変化するかをわかりやすく表示してくれる。写真右が拡大した図。

「AMで製造できる部品に関して、何個までが最適な生産量か、その時のコストはいくらかをグラフで表示してくれます。」 (DMM.com 渡邉氏)

金属廃材を再アトマイズしてリサイクル材料を製造 ― Continuum (MolyWorks)

環境問題は製造業の大きな課題だ。持続可能なモノづくりに対する取り組みはESG経営の観点からもやらなければならないことではあるが、各社取り組みあぐねているのではないだろうか。そんな方に見ておいてほしいのが、材料の観点からサステナブルな金属AMに取り組むContinuum (MolyWorks)だ。金属部品を独自の再アトマイズ装置に投入することで、金属3Dプリンターで利用可能な粉末材料として再精製する。

資料は日本語で、日本人スタッフも常駐しており、説明もわかりやすい。コストだけではなく、環境負荷軽減が大きな評価基準となる昨今の市場では、こうしたSDGsに配慮したリサイクル材料への知見が必要となるかもしれない。

バイメタル金型の受託造形も対応 ― フジ

DMG森精機の金属3Dプリンターを導入している株式会社フジ。2種類の金属粉末を切り変えて造形ができ、バイメタルを実現している。ワークの部位ごとに混ぜ合わせる金属の割合などを制御することができるため、より攻めた性能追求が可能となる。展示されていたダイカスト金型は、成形面を高硬度素材、内部を銅合金で造形し高い冷却機能を実現した。

「私たちは実際にお客さまのご依頼で造形していますが、装置導入がまだ研究所主体なので、バイメタルでの部品造形を実際に受託造形する企業は少ないかもしれません。」(株式会社フジ 湯澤氏)

従来から取り組んできた金型造形でも寿命三倍を実現するAM製金型や、国内航空宇宙業界への支援など、金属AMでの取り組みで、新しいビジネスチャンスを見つけているという。

独Formnextでも注目を集めた最新バインダージェット方式 ― GE Additive(総代理店:三菱商事テクノス)

航空宇宙業界を始め、自動車業界などで多くの実績を持つGE Additive。アーカム社製のEBM(電子ビーム式)方式の3Dプリンタ―や独自のパウダーベッド方式であるDMLM(Direct Metal Laser Melting)3Dプリンタ―に加え、今彼らが注力しているのが、昨年10月にドイツで開催されたFormnextで発表された、バインダージェット方式の3Dプリンタ―「Binder Jet Line Series 3」だ。

バインダージェット方式(または結合剤噴射方式)とは、特殊な材料粉末を敷きつめたパウダーベッド部分に、接着剤を印刷するかのように塗布し、再度材料粉末の層を重ねることで造形を行い乾燥させた後、焼結を行う方式である。HPやDesktop Metalなど大手金属3Dプリンタ―装置メーカーが同方式採用しており注目を集めている。

GE Additive バインダージェット

「複数のパートナー企業の協力を得て長年の研究の結果、独自のバインダー(接着剤)を開発することに成功しました。連続生産はもちろん、複雑な小型部品だけでなく大型部品も造形することができ、鋳造品と同等以上の品質とコストパフォーマンスが期待できます。」(三菱商事テクノス株式会社 広瀬氏)

実際の造形物を見せてもらうと、表面が非常に滑らかで、また綺麗な中空構造が実現されていた。同社のソフトウェアが、焼結による歪みの予測とその補正をサポートしてくれるため、狙った公差内で焼結することができるのも大きな特徴である。

日進月歩、足で稼げば新しい市場が!

2019年から展示会などでの情報収集を行っているShareLab編集部だが、数年前の近未来予想は着実に実現している感がある。展示会の人出もコロナ前の水準に戻り、新しい技術への取り組みもますます盛ん。最終日である2月3日(金)は先端研究開発事例をテーマにしてカンファレンスが多数開催される。大阪大学を始め、多くのアカデミア分野でのAM先端研究を把握できる貴重な機会なので、興味がある方はぜひ参加してみてほしい。

>>TCT Japan 2023 セミナー・カンファレンス情報

また、ShareLab編集部が考えるTCT Japan 2023の目的別の見どころ・ポイントをまとめた記事もあるので、ぜひ参照いただきたい。

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編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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