国内金属AM装置メーカー、SUN METALONが新たに2.7億円の資金調達を実施
株式会社SUN METALONが、投資家から約2.7億円の追加資金調達を実施したと発表した。今回の資金調達により、創業からの資金調達額は約13億円に到達。あわせて、EOSの元CEO、3Dシステムズの元重役が相次いで経営に参画することを明らかにしており、世界の金属3Dプリンター市場への取り組みを加速させる構えだ。
目次
SUN METALONとは
SUN METALONは、日本の金属3Dプリンター装置メーカーだ。従来比の500倍の超高エネルギー率により、90%以上のコスト削減が可能な金属3Dプリンターの開発を目指している。段階的に製造可能な部品サイズを拡張し、2026年時点で3ラインアップを提供する予定だ。
EOSと 3D Systemsの要職経験者がSUN METALONに参画
資金調達だけではなく、人材の拡充にも攻めの姿勢だ。世界最大級の3Dプリンター装置メーカーEOSの前CEOであるAdrian Keppler氏と、金属3Dプリンター分野で同じく世界最大手の一角を占める元3D Systems Mark Cook氏の参画を発表している。
Mark Cook氏は、自身が要職を務めていた 3D Systemsでの経験を踏まえた上で、 SUN METALONの可能性について 以下のように語っている。
「3D Systems のメタル LPBF製品ポートフォリオの責任者として、テクノロジーの速度が遅くスケーラビリティに欠けるため、部品あたりのコストが本質的に高いため、より広範な製造市場に参入するという困難な課題を理解していました。その知識により、SUN METALON の独自の技術が、速度と部品あたりの全体的なコストの点で、進化的ブレークスルーではなく、より革新的なブレークスルーを提供することをすぐに認識することができました。スピードとコストの改善に加えて、このテクノロジーにより、メーカーは二酸化炭素排出量に大きな影響を与える真の循環型ビジネス モデルを実装できます。」
SUN METALONに投資家が寄せる期待
今回出資したImpact Science Ventures社のDr. Michelle Kiang氏は、SUN METALONへの出資に際して以下のように述べている。
「金属積層造形をマスマーケットに導入するには、既存のソリューションの限界を超えてスループットとコストを大幅に改善する必要があります。私たちは過去2年間、SUN METALONの開発を追跡してきましたが、真に画期的なイノベーションに基づいて、SUN METALON が達成し続けている進歩に感銘を受けています。」
また、i-nest capital社(日本)の本蔵俊彦氏は「西岡社長の『あらゆる金属製品を地産地消化し、人類の明日を拓く』というビジョン、独自技術に基づく革新的な金属3Dプリンティング手法それを支える経営陣、経験豊富な米国メンバーを強みに、提携が日本のみならず世界の3Dプリント市場においてリーディングカンパニーとなり将来性を評価し、今回のパフォーマンスに至りました」と述べ、技術力だけではない事業推進力がSUN METALONの強さであると高く評価している。
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