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三菱ケミカルグループによる生分解性バイオポリエステル樹脂の開発

三菱ケミカルグループのニュースリリース

三菱ケミカルグループは生分解性バイオポリエステル樹脂は、 「SA916N」と「SA916F」 を発表した。サステナビリティを重視する現代社会において重要な役割を果たすことが期待されている。この樹脂は、高いバイオマス度、柔軟性、裂け強度、加工性を兼ね備えており、食品包装や農業用マルチフィルムなどの応用が可能だ。(上部画像は三菱ケミカルグループのニュースリリース。出典:三菱ケミカルグループ)

生分解性バイオポリエステル樹脂「SA916N」「SA916F」

今回開発された、生分解性バイオポリエステル樹脂「SA916N」と「SA916F」は、自然界で微生物によって分解される性質を持ち、三菱ケミカルグループ独自の材料設計技術と製造技術により、60%以上の高いバイオマス度、柔軟性、高い裂け強度、優れた加工性を実現した。従来のプラスチック製品に比べて環境負荷を大幅に低減できる可能性を秘めている。特に、食品包装や農業用マルチフィルムなど、広範囲にわたる応用が期待されている。

開発製品イメージ
開発製品イメージ(出典:三菱ケミカルグループ)

より幅広い応用が可能で、生分解性により環境にもやさしい

また、柔軟性と裂け強度の両方を高レベルで実現していることから、加工にも優れ、従来のプラスチック製品と比較して、より幅広い応用が可能となる。これらの特性は、樹脂が食品包装や農業用フィルムなど、直接環境に放出されやすい用途に適していることを示している。

生分解性により、使用後の廃棄物問題の軽減に寄与し、プラスチックごみによる環境汚染の問題解決に貢献することが期待されていて、この革新的な材料の開発により、同社は、環境保護と資源の持続可能な利用を目指している。また、技術開発とその展開計画において、日本と欧州を中心にサンプルワークを開始し、将来的にはアメリカ市場への展開も予定している。

グレードSA916N厚さ50㎛のフィルムを60度のコンポストと土壌に設置した結果、31週でほとんどが分解されたことを確認
グレードSA916N厚さ50㎛のフィルムを60度のコンポストと土壌に設置した結果、31週でほぼ分解されたことを確認(出典:三菱ケミカルグループ)

生分解性バイオポリエステル樹脂は樹脂開発の重要な取り組み

生分解性バイオポリエステル樹脂の市場投入により、持続可能な製品の供給が可能となり、企業としての社会的責任の履行を示している。この取り組みは、地球環境への影響を考慮した製品開発の重要性を業界に示すものだ。

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