3Dプリント用の新たなソフト磁性粉末を開発 ― Elkem社
ノルウェーに本拠を置くシリコン製品の製造大手、Elkem社が、3Dプリント技術のための新たなソフト磁性粉末を開発し市場に投入した。SOMAプロジェクト(軟磁性合金向けAMによるe-モビリティのための軽量ソリューション)の下で開発されたこの材料は、電動モーターやその他の電気機械装置の効率と性能を大幅に向上させる可能性を秘めている。(上部画像は3Dプリントされた電気モーター部品。出典:Elkem社)
Elkem社の3Dプリント用ソフト磁性粉末の特徴
Elkem社は、特に高性能を要求される電動モーター製造業界に向けて、この新しいソフト磁性粉末の開発に数年を費やしてきた。この材料は、磁性を持つことでエネルギー効率の向上を実現し、従来の製造プロセスに比べてコストと時間を削減する。さらに従来の粉末と比較して、より高い磁気特性と加工性を持つという。3Dプリント技術と組み合わせることで、複雑な形状や微細な構造を持つ部品も、高い精度と速度で製造可能になる。
電動モーター製造への影響
電動モーターは、エネルギーを機械的な動力に変換するために磁性材料を利用している。Elkem社のソフト磁性粉末を使用することで、より効率的な電動モーターの製造が可能となり、従来の製造方法に比べてエネルギー消費と廃棄物を削減できるため、製造業界全体の環境負荷の低減に寄与する。
将来展望と産業への影響
Elkem社のソフト磁性粉末は、電動モーターだけでなく、幅広い電気機械装置の性能向上に貢献することが期待されている。この技術が普及すれば、製造業界はより高性能な製品を低コストで提供できるようになり、最終的には消費者の利便性と地球環境の保護の両方を実現することにつながるだろう。
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