金属3DプリンターEOS M 290 1kWの販売を開始 ― NTTデータ ザムテクノロジーズ
NTTデータ ザムテクノロジーズは、2024年4月4日より、製造業向けの高出力金属3Dプリンター「EOS M 290 1kW」の販売を開始した。この新モデルは、純銅などの高伝導率素材の加工に適した1kWの高出力レーザーを搭載しており、量産品の製造に特化している。また、宇宙、エネルギー、モビリティや輸送といった産業での利用も期待されている。同社は大型の金属3Dプリンター「AMCM M 8K」の販売も予定しており、これにより顧客の多様なニーズに対応する。(上部画像は高出力金属3Dプリンター「EOS M290 1kW」出典:NTTデータ ザムテクノロジーズ)
「EOS M290 1kW」のスペック
- 造形可能領域(xyz):250×250×325mm
- レーザー出力:1kW
- レーザー本数:1本
- 生産性:~55.4cm3/h
- スキャン速度:~7.0m/s
- フォーカス径:~90μm
「AMCM M 8K」も販売予定
同社は、2024年内に製造業向けの大型金属3Dプリンター「AMCM M 8K」の販売を開始する予定だ。800×800×1,200mmという世界最大クラスの部品造形が可能であり、特に大型部品の製造需要に対応。1kWレーザーを8本搭載しており、高速での造形が可能であるため、生産性の大幅な向上が期待される。さらに、顧客の要望に応じて光学系や造形可能サイズのカスタマイズが可能であり、これにより多様な産業ニーズに柔軟に対応する。「AMCM M 8K」の市場導入によって、製造業の生産現場において、より大規模で複雑な金属部品の製造が行えるようになることが期待されている。
新たな研究開発拠点の設立
さらに同社はデジタル技術と3Dプリンター技術を組み合わせた新たな研究開発拠点、デジタルマニュファクチャリングセンター(以下、DMC)を設立した。この研究開発拠点は、3Dプリンターを利用したモノづくりの生産効率と品質保証の向上を目的としており、3Dプリンター技術のさらなる進化と実用化を推進することが期待される。DMCでは、NTTデータとの共同開発により、新しいソフトウェアと3Dプリンター技術の融合を図り、製造プロセスのデジタル化と効率化を実現する。これにより、製造業の変革に貢献し、3Dプリンター技術の普及と発展を加速することが目指されている。
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