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CO₂排出量を83%削減!リサイクル材100%使用のアルミ粉末、NTTデータ ザムテクノロジーズが販売開始

リサイクル材100%で製造された金属粉末材料EOS Aluminium AlSi10Mgで造形されたデモパーツ。

株式会社NTTデータ ザムテクノロジーズ(東京都江東区、以下、NTTデータ ザムテクノロジーズ)は、リサイクル材を100%使用して製造されたアルミニウム合金粉末「EOS Aluminium AlSi10Mg」の販売を開始する。この粉末材料は、EOS社(ドイツ・クライリング)製の金属3Dプリンター向けに開発されたものであり、従来品と同等の性能を維持しつつ、製造過程における環境負荷の大幅な低減を実現している。(上部画像はリサイクル材100%で製造された金属粉末材料EOS Aluminium AlSi10Mgで造形されたデモパーツ。出典:EOS社)

CO₂排出量83%削減と高性能を両立したリサイクル材100%アルミ粉末

特筆すべきは、従来品と比較してCO₂排出量を83%削減した点である。これは、リサイクル材を活用した製造プロセスの成果であり、持続可能な製造技術の一例として注目に値する。材料特性は従来のAlSi10Mgと同様で、最大引張強度は460MPa、降伏強度は245MPa、破断伸びは5%となっている。また、熱伝導性や電気伝導性にも優れ、幅広い応用が可能である。

環境配慮型材料開発を加速するEOS社の取り組みと進化

この素材の開発背景には、3Dプリント分野における環境意識の高まりがある。EOS社は早期より、製品ライフサイクルにおける炭素排出削減に取り組んでおり、2024年には30%のリサイクル材を用いた材料を試験的に導入していた。その段階で既に25%のCO₂削減効果を得ており、今回の100%リサイクル化は短期間での大きな進展といえる。

NTTデータ ザムテクノロジーズの今後の展望

販売されるリサイクル材100%のAlSi10Mgは、価格面でも従来品と同一とされており、環境対応とコスト競争力を両立する選択肢として、ユーザーの導入を後押しするものとなる。NTTデータ ザムテクノロジーズは、今後もEOS製品を軸とした3Dプリントソリューションを通じ、環境配慮型製造の普及を推進するとともに、用途開発から製造までを一貫して支援する体制を強化していく方針である。

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