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夜専用入れ歯による誤嚥性肺炎予防の新展開 ― 株式会社お守り入れ歯

部分入れ歯バージョンの「おやすみ入れ歯」

北海道札幌市を本社とする株式会社お守り入れ歯は、誤嚥性肺炎の予防を目指し、日本で初めて夜間専用の入れ歯型マウスピース「おやすみ入れ歯」を開発している。総入れ歯の提供に続き、2024年2月20日からは部分入れ歯の提供も開始した。(上部画像は部分入れ歯バージョンの「おやすみ入れ歯」出典:株式会社お守り入れ歯)

誤嚥性肺炎を防ぐ「おやすみ入れ歯」

誤嚥性肺炎とは、食べ物や飲み物、唾液が誤って気道ではなく食道に入ることで発生する肺炎である。特に高齢者や嚥下機能が低下している人に多く見られる。この病気は睡眠中に特に発生しやすく、無意識のうちに唾液が気道に入り込むことが原因である。近年、日本では高齢化社会の影響もあり、誤嚥性肺炎による健康リスクが高まっている。誤嚥を防ぐためには、日常生活での注意や適切な医療ケアが重要である。

そこで、お守り入れ歯社は、誤嚥性肺炎予防に焦点を当てた独自の「おやすみ入れ歯」を製作している。この入れ歯型マウスピースは、睡眠中の誤嚥を防ぐことを目的としており、特に高齢者や嚥下機能に問題がある人に利益をもたらす。同社は、技術の進歩を利用して、既存の入れ歯の3Dスキャンと複製を通じて、精密で快適なマウスピースを提供することで、健康リスクの軽減に貢献している。

「おやすみ入れ歯」の特徴

もともと「おやすみ入れ歯」は、夜専用の入れ歯型マウスピースで、3Dプリンター技術を用いて既存の入れ歯から正確な複製を作成することができ、装着者には完全にフィットする快適な装着感を提供する。柔らかい素材を使用しており、口腔内の負担を最小限に抑える設計だ。

従来の総入れ歯「おやすみ入れ歯」
従来の総入れ歯「おやすみ入れ歯」(出典:株式会社お守り入れ歯)

部分入れ歯のサービス提供開始

従来の総入れ歯の提供に続き、今までになかった部分入れ歯のサービス提供を開始した。このサービスは、従来と同じ睡眠中の誤嚥を防ぎながら、さらに部分入れ歯の利用者も快適に睡眠を取れるよう設計されている。利用者は既存の入れ歯を約30分預けることで形状データをスキャンし、そのデータを基に3Dプリンターで複製されたマウスピースが製作される。約7日後には製作されたマウスピースが利用者に発送される流れとなっている。

入れ歯の形状をスキャン
入れ歯の形状をスキャン(出典:株式会社お守り入れ歯)
3Dプリンターで製作(出典:株式会社お守り入れ歯)

料金体系

料金体系は、片顎につき税込17,600円である。この料金には、形状データのスキャンから3Dプリンターによるマウスピースの製作までの一連のプロセスが含まれる。発送にかかる送料は利用者の負担となる。予約は電話で受け付けられ、提携歯科医院での来院またはオンライン診療を通じてサービスを利用することができる。

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今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から3つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。

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