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金属3Dプリントのサポート材生成のための新ソフトを発表 ― Materialise

「e-Stage for Metal+」の使用イメージ

ベルギーの3Dプリントに関するソフトウェア開発企業のMaterialise社は、2024年3月5日、レーザー粉末床溶融(LPBF)方式におけるサポート材を自動生成するためのソフトウェア「e-Stage for Metal+(イーステージフォーメタルプラス)」を発表、3月10日から14日にかけてシカゴで行われたAdditive Manufacturing Users Group(AMUG)ショーで披露した。

「e-Stage for Metal+」は、物理学をベースとした計算を応用したソフトウェアで、金属3Dプリントにおけるサポート材の除去作業を簡素化し、サポート材の費用削減やサポート材除去後の作業を円滑にする。(上部画像は「e-Stage for Metal+」の使用イメージ。出典:マテリアライズジャパン社)

「e-Stage for Metal+」の特徴

金属3Dプリントの造形方式の1つ、レーザー粉末床溶融(LPBF)方式は、敷き詰めた粉末材料の指定された部分にレーザービームを照射することで断面部分を焼結する造形方式だ。モデル部とサポート部は同じ材料で形成され、レーザーで焼結された部分がモデル部、未硬化の粉末部分がサポート部になる。

レーザー粉末床溶融方式では、ユーザーが手動で造形データを準備する際に、造形時の欠陥や再造形を避けるため、サポート材を必要以上につけてしまう傾向にある。そこで、Materialise社が開発した「e-Stage for Metal+」は、サポート材の生成を自動で行うことで、時間と材料、後工程のコストの節約に貢献する。

「e-Stage for Metal+」を使用することで、サポート材の体積は最大で80%削減できるという。サポート材の体積を最適化することで、取り外しも容易になる。

「e-Stage for Metal+」の機能

「e-Stage for Metal+」は、物理学ベースの計算モデルを活用して、3Dプリントプロセス中に変形が発生すると思われる箇所を計算し、必要に応じて2つの形状のサポート材を自動生成する。2つのサポートタイプを組み合わせることで、3Dプリントプロセス中の安定性と熱分布が最適化され、パーツの変形を回避すると同時に、後処理の手間を削減することができるという。

Materialiseのソリューション戦略担当であるLieve Boeykens 氏は、「e-Stage for Metal+」について、以下のように述べている。

「私たちは常にソフトウェアソリューションを向上させ、AMユーザーの日常の業務をサポートするよう努めています。自動化は、知識のギャップを埋め、技術をより速く採用、投資利益を加速し、全体的な生産コストを削減することでAMユーザーを支援できます。Materialiseの「e-Stage for Metal+」は、企業が金属3Dプリントを経済的に実行可能にするのをサポートします。」

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