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インドで災害や地震に強い3Dプリンター宿泊施設が建設

インド陸軍は軍の増大する宿泊施設需要に対応するため、ミリタリーエンジニアリングサービス(MES)と呼ばれる部署が、インドのチェンナイに拠点を置く建設新興企業のTvasta社と協力し、グジャラート州ガンジナガルに初の3Dプリント住宅を2棟完成させた。建設にかかった期間はわずか30日。

インド陸軍の軍事技術サービスの3Dプリント住宅。出典:Asian-News-International

30日で完成!3Dプリンター住宅の特徴

MESはTvasta社のコンクリート3Dプリント技術と自作の建設用3Dプリンターを使って3Dプリント住宅を建設。Tvasta社は2018年にインド初の3Dプリント構造物と言われるものを完成させて以来、建設用3Dプリント技術の開発を続けており、その後国内初の3Dプリント住宅を完成させている。

今回、Tvasta社はMESと協力して、軍の兵士のために2つの3Dプリント住宅を建設している。これはインド軍の宿泊需要の高まりに対応するためのものだ。約65平方メートルの広さの住宅を、3Dプリンターを用いて約30日で完成させた。住宅は災害や地震に強い設計になっている。

インドは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大からの脱却のスローガンとして「Atmanirbhar Bharat(自立したインド)」を掲げている。今回の3Dプリント住宅は、その一環であるとインド陸軍の公式プレスリリースは発表した。

3Dプリントは、既存の建築技術に比べ、緊急に必要な最低限の住居を迅速に提供できる点でメリットがある。今回は軍用住宅の例だったが、災害時の仮設住宅建設に3Dプリンターが使われる例も出てくるかもしれない。

3Dプリンターの軍事用途への展開

3Dプリンターが軍事関連の用途で活用される例は世界的に増えてきている。

ミサイルの燃料噴射装置を3Dプリンターで作製

インドでは地上から空中目標に対して発射する地対空ミサイルの推進に必要な燃料噴射装置を、3Dプリントを使用して改良し、低コストでの製造を可能にした。

このことは以前ShareLabNEWSでも詳しく取り上げている。インドでは2009年から3Dプリンターを使用してミサイル部品のプロトタイプを作成している。

北米最大級の宿舎を3Dプリンターで建設

2017年にはアメリカ陸軍の建設工学研究所(CERL)が、建材の輸送コストと必要な人員の半減の両方を満たす兵舎を3Dプリンターで建設した。2018年には3Dプリント関連の特許を取得している。

テキサス州では北米最大とも言われる3Dプリント製訓練用バラックが、テキサス州の建設会社ICONとテキサス州軍部が共同で設計・建設された。約353平方メートルの大きな兵舎は72人の兵士が利用可能だ。

ICON社の建設用3Dプリント技術は、米国国防革新ユニット(DIU)によっても活用され、世界中の米国陸軍の軍事活動をサポートする車両隠蔽構造の3Dプリントに利用されている。

米海軍、最先端3Dプリンターを約22億円かけて導入へ

アメリカは陸軍だけでなく海軍でも3Dプリンターの活用が盛んだ。

3DプリントメーカーのStratasys社と2,000万ドル(約22億円)の契約を締結し、5年かけて最大25台の3Dプリンターが供給されることになっている。

今回ご紹介した軍の3Dプリンターの取り組みはあくまでも一例だ。他にも陸軍のヘルメット製造に3Dプリンターが一躍かっていたりと、着実に3Dプリンターの活用事例は増えてきている。今後も各国の最新事例に注目したい。

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国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関する情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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