DyeMansion社、新世代の工業用後処理製品をFormnext 2024で発表

DyeMansion社(ドイツ、ミュンヘン)は、Formnext 2024において新世代の製品3種を発表。「it just WorX」をスローガンに掲げ、これまで市場をリードしてきた製品をさらに強化し、より多くの機能と柔軟性を提供する新世代製品を発表。今回発表された3製品は、顧客のプリントから製品化までのワークフローを最適化し、AMユーザーにとってのROI(投資利益率)の向上を重視して設計されていて、DyeMansion社の高品質、効率性、持続可能性を重視した姿勢をさらに強調するものであり、エントリーレベルのユーザーから熟練したユーザーに至るまで、幅広い顧客の具体的なニーズに応える内容となっている。(上部画像はPowershot X。出典:DyeMansion社)
Powershot X
3Dプリント後処理で世界的に最も広く使用されているPowershotシリーズ。その成功を基盤に、全く新しい世代の自動ブラスト技術を体現する。
3つの異なるモードに対応可能な柔軟性を備え、あらゆるPrint-to-Productワークフローに適応する一方、生産ニーズに応じてモードの切り替えが容易で、変動する生産量や品質要求に迅速に対応できる。これにより、生産規模の拡大を支えるスケーラビリティを提供し、将来にわたって価値を持つ投資を実現する。また、初期投資を抑えつつ運用コストを低減し、迅速な投資回収を可能にするとともに、自動部品洗浄と高品質な仕上げを提供する堅牢なソリューションである。
DM60リザーバー
DM60リザーバーは、従来のものよりブラック染色の柔軟性と効率性を向上させた環境配慮型かつコスト削減型のソリューションである。あらゆる生産量に対応できる機能を備え、DM60の能力をさらに拡張している。
内蔵センサーによる正確な水使用量管理により、SからXLまでの多様な染色ボリュームに対応し、ブラック染色水を最大12回再利用可能な効率的なボリューム管理を実現。さらに、残留熱の活用で処理時間を最大30%短縮し、染色水の再利用やカートリッジの一括購入価格と相まって、ブラック染色コストを50%以上削減する。これにより、淡水消費と廃水排出を最大12分の1に抑えつつ、性能を犠牲にしない環境に優しいグリーンなソリューションを提供する。

Automotive Colors x
Automotive ColorsXシリーズは、自動車業界の厳しい要求に応えるべく設計されており、高い光および熱耐性が求められるあらゆる用途に対応可能である。今回の改良版は、自動車メーカーに業界最高水準の耐久性とカスタマイズオプションを提供する。
光と熱に対する耐性を強化し、色の安定性と長寿命を実現することで車内部品への直接組み込みを可能にし、コスト削減と新たな用途の開拓に寄与する。また、D47 1431規格に基づく試験で従来の4倍のグレースケール値を達成し、高性能環境に最適な耐久性を提供。さらに、自動車メーカーやOEM向けに特定の美観や機能ニーズに応じたX AM Colorsを個別開発する柔軟性を備え、ブランドの統一性とカスタマイズ性を強化する。

DyeMansionの未来戦略
DyeMansion社は、3Dプリント後処理の分野でさらなる技術革新と市場拡大を目指している。同社の次世代製品は、効率性、柔軟性、環境への配慮を重視し、多様な産業分野における新しい応用の可能性を広げ、エントリーレベルのユーザーから大規模な製造業まで、幅広いニーズに応える製品ラインアップを強化し、製造工程全体の最適化をサポートする方針だ。特に、持続可能な運用と高品質な仕上げの両立を追求することで、環境課題への対応を進めていく。さらに、カスタマイズ性を高めたソリューションの提供を通じて、顧客のブランド価値向上や新しい市場開拓に貢献する計画もある。DyeMansion社は、テクノロジーの進化を通じて未来のものづくりを支える存在であり続けることを目指している。
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